
図書館で予約したのは去年のことで、ようやく借りることができた。TVやネットで読んだり聞いたりしたことがまとめられた感じで、備忘録として一冊持っていて良い本だと思う。
憲法第15条には「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とある。ここの公務員は政治家のことでもある。統一教会に応援された自民党の議員たちが、国政であれ地方であれ、統一教会のお願いを叶えるために邁進するなんてのは憲法違反だし、いわんや講演会会場に文鮮明の写真を飾って、「皆さんの応援のおかげで当選できました。何なりとお申し付けください」(p.76)なんて言うのは完全にアウトだろう。
ましてや、統一教会は外国のカルト宗教だよ? 普段から外国人の参政権反対と煽っている連中は、これをどう考えるんだろう?
教団最高権力者の韓鶴子は、「『日本、特に指導者層の人たちは近代史における過ちをはっきりと認めなければならない』と発言、日本の教団幹部に『ちゃんと日本の指導者たちに、正しい歴史観を教育しなさい』と指示した」(p.121) そうだが、僕なんかはこの点は完全同意だけど、自民党を応援しているネトウヨたちは激怒するところなんじゃないの?
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(むろん個人的には日本の指導者が正しい歴史観をもつべきだと言うのは大賛成だけど、この本にあるように、二世信者が韓国で謝罪行脚をするなんてのは論外だと思う。
これについては説ブログで最初の頃にネトウヨと随分やり合った。要するに原爆投下はアメリカの戦争犯罪だからアメリカという国が謝罪するのは当然だが、日本に来ているアメリカ人の旅行者に謝罪して欲しいなんて思わないだろう。だけどそのアメリカ人旅行者が広島長崎に原爆投下? アメリカはそんなことしてません、と言われたら不愉快だってことだよ。
これを日本と韓国の関係に置き換えて考えてみれば、自ずとこの問題はわかるはずだ。統一教会がいうように、孫子の代まで日本は韓国に貢ぐべきだなんてのは、頭がどうかしている。)
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こういう韓国原理主義的な統一教会の日本での反社会的行為を見て見ぬふりをしながら、選挙のために応援してもらい、統一教会ではない、勝共連合に共感したのだとうそぶく。「統一教会がやっている勝共連合ではなく、勝共連合がやっている統一教会なんですよ」(p.137) と開き直る。
統一教会の目指すところは、この本にも内部資料とともに書かれているが、統一教会の日本(他にも全部で7つの国がそうだという)の国教化だ。そしてこのカルト教は日本はエヴァ国で、「貢ぐ役割」だと規定している。なんかショッカーなみの冗談としか思えない目標だが、それを国会議員が後押ししていると言っても、あながちはずれていない。
そしてこの点を見ずに、SNSなどで自民党と統一教会の繋がりを指摘すると、必ず反論してくる連中も、統一教会がなんなのかを知ろうとしない。
まあ、この点ではこの本の中でも何度も出てくるメロンとカニの菅原一秀(連れ合いの中学時代の同級生だそうです 笑)の対応なんかは、むしろ後ろ暗さの反映された対応だと言えるし、まだ普通に人間的なのかもしれない。だから捕まっちゃうんだろうけど 笑)
「票のためなら統一教会とも組む人は、保身のためなら国も売りかねない」(p.14) と激怒した自民党の選挙運動を支援した不動産会社社長の言葉を、日本人全体がよ〜〜く考える必要があるはずなんだけど、この前の統一地方選では統一教会と関係した壺議員の90%が再び当選したそうだからね。この本を読むと、日本人は人格が乖離しているとしか思えない。
G7やらウクライナ大統領の来日やらで、岸田政権の支持率が45%を超えているそうだけど、そんな目先のことでどうにでもなる支持率なんて、ほんと、無意味だなと思う。
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