亡くなったのはもう10日も前のことだそうです。
大江健三郎はたぶん僕や少し上の世代だと読んでいる人は多いと思う。たぶん、読んだことがあるというパーセンテージで言えば、現在の村上春樹を凌駕していたんじゃないかと思う。「同時代ゲーム」が出た時も大いに話題になった。個人的には比較的初期の小説にかなり夢中になった。文章は上手いし、シュールな露悪趣味は好みが分かれるかもしれないけど、僕は特に「芽むしり仔撃ち」は何度か読み直し、最後のところで胸が潰れるような思いを繰り返し感じた。
ただ、
これは以前、発禁本 笑)の「セヴンティーン」について書いた時にも言ったんだけど、僕自身は「同時代ゲーム」までで、そこからあとは、本箱にはたくさん並んでいるんだけど読んでない。ノーベル賞を取った時の理由は障がいのある息子との共生を高く評価されたと思うけど、自分が障がいのある子たちの親となったら、返って手に取りにくくなってしまったという感じ。

なんで写真が歪んでるかというと、本箱下の足場が悪くて手が届かない 笑)
ところで、僕は一回だけ遠くからだけど、生の大江を見ている 笑)
原発反対集会の6万人の中に入ってマイクを握っていたのを100メートルぐらい離れたところから見たことは、2011年9月の拙ブログでも書いている。
その後、最近はこういう時代になってしまったから、リベラルな政治意識をはっきりと全面に出した大江健三郎のような人はメディアへの露出度も激減してしまったように思う。だけど、平和運動家としてもそうだろうけど、作家としては昭和から平成への日本文学の代表者だと言っても良いだろう。それも、たぶん桁違いの。
合掌。
追記(3/14,10:20)
今朝の東京新聞の社説で筒井康隆の文言が引用されている。「ずっと大江健三郎の時代だった」
この意味で、僕は平成になってから時代についていってないな、と反省。今年は大江を読むことにします。
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