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2012年2月8日23:15 追記。コンタドールの出場停止が確定してから、グーグルでコンタドールで検索して、このだいぶ前に書いた記事に直接飛んでこられる方が多いようです。この記事は、ごらんの通り、2011年1月のものですので、上の表題の「惨憺たるアンコウ」の文字を直接クリックしてブログのトップへ行ってください。
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コンタドールの記者会見があったようです。出場禁止期間の長さは問題ではない、どんなことがあってもドーピングはしていないということです。そこに名誉の問題もからめて、出場停止には断固異議を申し立てていくとのこと。
先日、ドーピングっていうのは体内から禁止薬物が検出され、その原因が陥れられたというのでなければ(検査方法の不備は論外)、ドーピングになるのではないかと書きました。つまり知らずに食べた食品に禁止薬物が混入されていて、それが原因で陽性になった(今回のコンタドールの主張です)としても、少なくとも体内に禁止薬物が入ったというのは確かなわけで、その意味では選手の意図がなんであれドーピングなのではないかと考えたわけです。
ところが、実際に今問題になっている別の競技のドーピング騒動を見ると、そうではないようです。ドイツの卓球選手ディミトリ・オフチャロフが中国遠征後、コンタドールと全く同様のクレンブテロールが微量検出されたそうですが、彼の場合は出場停止とはなっていません。その理由として、まず髪の毛の検査から、彼がこの薬を常用していなかったことが証明されたこと、彼と一緒に食事をしたコーチら4人からも同様にクレンブテロールが少量検出されたこと(コーチがドーピングしないよね)、クレンブテロールが卓球競技の能力向上にほとんど役立たないことがあげられています。
ですから、ぼくが先日書いた、「能力の向上を図る」ためでなくても禁止薬物が検出された場合はドーピング、という線引きはどうやら当たっていないようです。
たとえば極端ですが、旧東ドイツでは国家ぐるみでドーピングが行われていたと言われています。しかし、個々の選手はほとんどそれを知らず、コーチに言われるままに、多くの選手はビタミン剤と信じて禁止薬物を摂取していたと言われています。その結果として後遺障害に苦しんでいる元選手たちがたくさんいるそうです。去年の朝日新聞にも男性ホルモンを投与された結果、性同一性障害になった選手の話が出ていました。
彼らはそのほとんどが意図的に禁止薬物を摂取したわけでなく、知らずに飲まされたわけですからドーピングではない、とは言えないでしょう。コーチには意図があったとして、今回のコンタドールのケース(その主張を信じるなら)は、たままた入ったレストランのせいで、むろんコンタドールの能力向上のためにやったわけではないから違いがあると言えるのかもしれません。
ただ、上記のオフチャロフと違うのは、コンタドールの場合EU内の食肉でクレンブテロールを飼料に混ぜている可能性はほとんどあり得ないことと、その時一緒に食事をした人たちからの検出は無理だということがネックですかね。陽性が分かってから発表まで一月半もかけたUCIのやり方も、この意味では裏目に出たって言うことなのかなぁ。わかってすぐに髪の毛を調べたり、一緒に食事した人の尿検査をしたら、ひょっとしたらオフチャロフと同じようになったかもしれません。
ただ、こうなってみると、リ・フユのケース、いよいよおかしいじゃないかっていうことになりますね。
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