正月早々、この水谷豊主演の刑事ドラマがあちこちで話題になっていたので、たまたま娘が予約録画していたので見せてもらった。このTVドラマを見るのは初めて。
なるほど、最後は映画「新聞記者」
http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/blog-entry-3525.htmlみたいに、実際の政治や社会の出来事を暗示させるような台詞があって面白かった。特に最後の水谷豊の大物政治家を一刀両断にする台詞がたいへんな迫力だった。
「彼らはあなた方のように何かあればすぐに病院の特別室に入れるわけではない」なんて台詞は、即座に橋下徹とか石原なんとかを連想させるし、「あなた方にとって低賃金で働く労働者は国民ではなく物というわけですか」なんていうのも、今の政治状況をちょっと冷静に見れば、政府が国民のことなんかまるで考えてないことはコロナ対策やオリパラの強行開催でわかったはずだ。
「12歳の少年が何もかも受け入れて、諦めてこの世は自己責任だという。困ったときに助けを求めることすら恥ずかしいことだと思い込まされている。それが豊かな国、公正な社会と言えるでしょうか」なんて、少し前の自民党の片山某や青山某なんている議員たちがさんざん煽ったことを思い出させる。
そもそもが20世紀には存在しなかった「自己責任」という言葉。この言葉が大嫌いだとは、説ブログでは散々繰り返してきた。
http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/blog-entry-2860.htmlだけど、この言葉って相変わらず大きな力を持っていることは、この前の選挙で、まさにこの言葉を体現しているような政党の「維新」が躍進したことからもはっきりわかる。同時に、この言葉は決して人々の間から自然発生的に出てきて広まった言葉ではなく、まずはイラク人質事件のときの役人や政治家やマスコミから出てきたものだろう。むろんそこには新自由主義とかネオリベと呼ばれる経済優先の、金儲けのためには法律を変えることすらするような権力者たちのやり方が反映されていたんだろう。
「自分達の利益しか考えない愚かな権力者たちがこのような歪んだ社会を作ったんですよ」というセリフも、普段から山本太郎の街宣なんか聞いてて、政治が社会と、そしてひいては個人の生活と直結していることを意識していれば、納得いくセリフだ。脚本は太田愛という人で、この人の「天空の葦」という小説の噂は少し前から聞いていて、読んでみようと思っているところだった。
だけど、確かに水谷豊の最後のシーンはすごいセリフだし、格好も良いし、カタルシスを感じさせはするんだけど、だけどなんかガス抜きみたいになってしまって、現実の政治に対する怒りにまでつながっていくのかなぁ。。。
まあ、もちろんTVドラマ(にかぎらずアートや芸術)にそこまで求めるのはどうなのか、とも思うけどね。それと、ドラマの雰囲気としてどうもあちこちの一瞬のおふざけが過ぎるような気もする。緊張感がどこか足りない気がするんだけど。。。まあ、これは僕の好みの問題かもしれないけどさ。なんか最後の子供の母親の改悛ぶりも、見ていてこそばゆい。お子ちゃま向けのドラマという感じがもろに前面に出ている。まあ、個人的にも、こうしたスカッとして終わりってのがね、あまり好きではないんだよね 苦笑)
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