
図書館で偶然に発見。なんじゃこれ?と思って、思わず借りちゃいました。1890年ごろ日本に来たアメリカ人画家の画集です。1890年ごろって明治20年前半の日本の風景です。日清戦争より前です。この時代だとまだ丁髷の職人がたくさんいたようですね。

これは呉服屋さんの風景ですが、小津安二郎とか溝口健二の映画がカラーになったような感じです。

この女性は多分他にも同じモデルの絵がいくつかあり、ブルームお気に入りのモデルさんだったのでしょう。「芸者」の題名がついているものもあるので、本物の芸者さんだったのかもしれません。この時代の一般人の娘さんが西洋人の絵のモデルになるともあまり思えませんから。

一番有名なのは飴屋の絵です。

10歳になったかならないぐらいの娘たちが赤ん坊を背負ってベビーシッターになってますね。

ただ、この絵はいろいろいわく因縁があるようで、この本の岡部昌幸という人の解説がとても面白いです。ワーグマンという別の画家の手になるそっくりの絵があって、しかもその絵はもっと粗いタッチで描かれていて、なおかつこの絵より以前に描かれたものだということで、ここの謎解きがなかなか面白い。
背景の漢字の間違いや読み下し方から、第三の絵の存在も想像できるというのだが、結局上で私は「謎解き」という言葉を使ったけど、謎は全く解けてません。ただ、この後いろんな人がこの二つの絵を比べながら、様々な可能性を探っていくんだろうなぁと思うと、ちょっとワクワクします。
ネットで探すと、両者が参考にした一枚の写真があったんじゃないかという説も出ていて、これも面白いですね。構図としては写真は可能性が高いような気がするけど、ただ、この時代の写真だとカラーではないでしょうから、どうなんでしょうね。
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