今朝早くのワイドショーでは昨日に引き続きツールの落車原因になった女性のニュースを大々的にやってましたが、ツール・ド・フランスというレースの内容についてはなにも言わず、ただ逃げた女のことだけフォーカスして面白おかしく取り上げるのって、日本だけじゃない?? いや、知らんけど。たしかにやらかしたことは事故を引き起こしたんだから過失傷害にでもなるかもしれないけどさ。こういうTVのやり方、なんか嫌な感じですわ。
ただ、そうは言ってもなんだか落車が多いですよね。少し前から言われていることですが、総合狙いのチームも危険回避のために集団の前へ出ようとするのが、かえって危険度を上げているのかもしれません。
選手や監督の批判の矛先は主催者に向けられています。グルパマFDJのマディオ監督もTVで、このまま何もしないと死人が出るとまで言ってます。そしてレース前にゴール前8キロでタイム計測する(つまりそこでタイムストップ)という案が出されていたそうですが、審判団には無視されたとのこと。
ただ、古いツールの本などを読むと、1950年代ぐらいまでは大きな集団落車ってあまりなかったと言われています。当時は道も悪く、ブレーキ性能も今よりかなり劣っていたので、選手間の詰まり方が今ほどキチキチじゃなかったわけで、ある意味道路がよくなり、自転車の性能も上がり、選手の技量も上がった結果、集団が密になって、一人コケると後ろもみんな巻き込まれるようなことになったのでしょう。そういう意味ではコースの設定は昔のようなわけにはいかない、もっと主催者側もコース設定に安全性を考慮しなければならないということなのでしょうね。
*第3ステージ
Cyclingmagazine : 今日はどうだった?
ジーモン・ゲシュケ: 一言で言えば、「ふうっ」だね。自転車から落ちずにすんで嬉しいよ。一日中比較的ノーマルな道を走ってきて、最後の20キロがハラキリになるのって、おかしいだろ。選手としてはUCIとASOにうんざりしてるよ。
C: ツールというレースの価値と勝利へのプレッシャーで、すべてのチームがあらかじめコースレイアウトを知っているはずだけど、それはあまり意味がないのかな? それともかなり慎重に走っているのに、コースが単純によくなかったってことかな?
ゲ: 最後は慎重になんて走ってられないよね。もちろん僕らはグーグル・ストリートビューでコースを少しは知っているよ。でも時速60キロの集団の中では、たいていは考えられている以上に危険だね。
C: 君はベテランで全てのグランツールを何度も走ってきているよね。コースプランニングにおいて安全性への視点が少ないという印象かい? それとも、集団の中で走り方の危険度が増したと感じている?
ゲ: それは半々だね。この何年かは総合狙いのチームもみんな8人全員で前の方で走りたがるようになっている。さらにスプリンター・チームは言わずもがなだ。そんなのってこういう【今日のゴールのような】道路ではもちろんうまくいかないよ。今日のような落車は、最後のところを見ていれば、主催者としては予想できたことだ。
C: 今日のレース日記は(残念ながら)テーマが一つになってしまったけど、こういうステージでは総合狙いの選手たちのために、ゴールの数キロ前のタイムを計測して、彼らが前を走らなくてもいいようにしたほうがいいという提案がでてる。君はその提案に賛成? それともあまり意味がないと思う?
ゲ: だから、僕はそれにずっと賛成してきた。3キロルールは、僕の考えでは10キロルールに変更すべきだと思う。そうすればレースに影響なしでみんなが助かるんだよ。スーパータックポーズや靴下の長さなんかよりもずっと重要だと思う。
C: ありがとう、ジーモン。明日は変なドラマの起きない、古典的な穏やかな平地ステージになることを君のためにも祈っているよ。体調に気をつけて、落車のないようにね。また明日。
*
これまた大昔のツールなどでは、舗装状態の悪い道路でスプリントをすることを避けるため、ゴールしたあと場所を自転車競技場に移し、トラックで順位決定スプリントをするというシステムもあったようです。つまり、ゴールした選手たちはそのまましばらく待った後トラックへ移動したというわけです。まあ、ちょっと間が抜けてる感じもしますが。
よければ、下の各ボタンをポチッとお願いします(まあ、大した意味ないですので、ポチッとしなくても構いません。おまじないみたいなもんです 笑)

にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト
trackbackURL:http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/tb.php/4048-12baecf5