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「白夜」

2021.05.07.00:05

白夜

ヴィスコンティの1957年の映画です。晩年のヴィスコンティは自らの出自もあって、なんとなく絢爛豪華な金ピカセットのイメージがありますが、この映画は敗戦後の娼婦やホームレスがいる白黒の風景です。

若い頃マリア・シェルが大好きでした。「居酒屋」はTVですけど、何回も見ました。笑顔も魅力的だけど、泣き顔がとても綺麗で、悲劇向きの女優ですね。

ジャン・マレーはけっこう歳だと思うけど、まあ、格好いいです。撮り方なのかもしれないけど、肩幅が結構広く、大男のように見えます。子供の頃、「トリスタンとイゾルデ」を映画化した「悲恋」という映画がNHKで放映されたことがあって、若い頃のジャン・マレーってまるで美術室にあった石膏像みたいだと思ったものでした。対するマストロヤンニも美男だし、タイプとしてジャン・マレーと同タイプの顔だと思うんだけど、ジャン・マレーに比べるとちょっとコミカルかなぁ 笑)

いずれにしても、この映画、マストロヤンニが可哀想過ぎるけど、原作のドストエフスキーってマゾヒストだからね 笑)

運河と橋が重なる構図の美しさと、最後の雪のシーンが悲劇を盛り上げます。ラストは知っていても魅せられます。

回想シーンへの転換も印象に残りました。マリア・シェルがマストロヤンニと一緒に廃墟の片隅に座って、カメラがパンするとそこにジャン・マレーとマリア・シェルが一緒にいる回想シーンに展開したり(ワンカットではありませんが、ワンカットかと思わされます)、振り向くと同様に回想シーンに入るところなんかもとてもおしゃれです。

戦後すぐのイタリアが舞台で爆撃?にあった廃墟と思しき瓦礫のような建物があちこちにあり、時代を感じさせます。

ストーリーはまあ、あれですね。大抵の人はマリア・シェルの自分勝手さに怒ることでしょう 笑)ラストのマストロヤンニが雪の明け方、とぼとぼと歩いていると犬が彼に絡むんですよね。おみごと!

でもやっぱり、どんなに自分勝手でもマリア・シェルだもんね 笑)


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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