いや、自転車レースを見ていて時々全く違うことで「わっ!」となることがあります。昨日のティレノ〜アドリアティコ第二ステージではゴール前15キロのあたりで突然サンガルガーノ修道院が空撮で大きく説明付きで出てきました。屋根がなくなった修道院ですが、この修道院は僕にとってはこれですね。

タルコフスキー監督の「ノスタルジア」のラスト、ロシアとイタリアを強引に融合させた不思議なシーンでした。このポスターだいぶ昔に買ってそのまま丸めておいたのでよれてますが、映画ではこの画面がそのままカメラが引いていって最後はこんな感じになります。

タルコフスキーについては以前に書いたこともあるけど、「鏡」という映画が僕にとっては生涯ベストの映画です。現時点ではという言葉は不要だな、きっと。そしてそれ以外のタルコフスキーが撮った7本の映画はどれも、「2,30本ある生涯ベスト2」のうちの一本です 笑)
ただ、この「ノスタルジア」以前はタルコフスキーは自分のことだけ考えて映画を作っていたんだろうと思うんだけど、「ノスタルジア」からはテーマが「世界平和」になります。こういう言葉を使うとどうも軽くなっちゃうんですが、「惑星ソラリス」や「鏡」のラストは明らかに自分の人生に対する後悔(ある意味で「ソラリス」は父との葛藤、「鏡」は母とのそれ)を、映画によって解消しようとしていたのに対し、次の「ストーカー」では「世界」に視線が向き始めます。そしてこの「ノスタルジア」では最初の方で「自分だけのための美はもういらない」というセリフがあり、ラストもおまじないじみた形で「世界平和」を祈る願掛けになり、最後の「サクリファイス」も同様に、自分の家を燃やすという犠牲を捧げることによって、起きてしまった核戦争を起きなかったものにします。
タルコフスキーの映画は以前にも書いたけど連続性があります。タルコフスキーについては何度か書いてきたので、よろしければどうぞ。
「地球が滅びるときに見ていたい映画」映画「惑星ソラリス」を見た映画「鏡」を見た映画「アンドレイ・ルブリョフ」を見た(完全ネタバレ)映画「サクリファイス」その他を見た(ネタバレ)映画「ストーカー」を見た(ネタバレ注意)よければ、下の各ボタンをポチッとお願いします(まあ、大した意味ないですので、ポチッとしなくても構いません。おまじないみたいなもんです 笑)

にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト
trackbackURL:http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/tb.php/3958-99241022