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ティレノ〜アドリアティコからタルコフスキーへ

2021.03.12.12:32

いや、自転車レースを見ていて時々全く違うことで「わっ!」となることがあります。昨日のティレノ〜アドリアティコ第二ステージではゴール前15キロのあたりで突然サンガルガーノ修道院が空撮で大きく説明付きで出てきました。屋根がなくなった修道院ですが、この修道院は僕にとってはこれですね。



タルコフスキー監督の「ノスタルジア」のラスト、ロシアとイタリアを強引に融合させた不思議なシーンでした。このポスターだいぶ昔に買ってそのまま丸めておいたのでよれてますが、映画ではこの画面がそのままカメラが引いていって最後はこんな感じになります。

f5e7b52f.png

タルコフスキーについては以前に書いたこともあるけど、「鏡」という映画が僕にとっては生涯ベストの映画です。現時点ではという言葉は不要だな、きっと。そしてそれ以外のタルコフスキーが撮った7本の映画はどれも、「2,30本ある生涯ベスト2」のうちの一本です 笑)

ただ、この「ノスタルジア」以前はタルコフスキーは自分のことだけ考えて映画を作っていたんだろうと思うんだけど、「ノスタルジア」からはテーマが「世界平和」になります。こういう言葉を使うとどうも軽くなっちゃうんですが、「惑星ソラリス」や「鏡」のラストは明らかに自分の人生に対する後悔(ある意味で「ソラリス」は父との葛藤、「鏡」は母とのそれ)を、映画によって解消しようとしていたのに対し、次の「ストーカー」では「世界」に視線が向き始めます。そしてこの「ノスタルジア」では最初の方で「自分だけのための美はもういらない」というセリフがあり、ラストもおまじないじみた形で「世界平和」を祈る願掛けになり、最後の「サクリファイス」も同様に、自分の家を燃やすという犠牲を捧げることによって、起きてしまった核戦争を起きなかったものにします。

タルコフスキーの映画は以前にも書いたけど連続性があります。タルコフスキーについては何度か書いてきたので、よろしければどうぞ。

「地球が滅びるときに見ていたい映画」
映画「惑星ソラリス」を見た
映画「鏡」を見た
映画「アンドレイ・ルブリョフ」を見た(完全ネタバレ)
映画「サクリファイス」その他を見た(ネタバレ)
映画「ストーカー」を見た(ネタバレ注意)


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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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