今回はことわりがないものはTV映像をカメラに撮ったものなので、画像はひどいものです。また、今回は2題の問題付きですが、知っている人はすぐにわかっちゃいますね。また、最近自転車に興味を持ち始めたばかりの方は、逆に知らない選手でしょうけど、どちらも名前ぐらいは聞いたことがあるかな?
さて、ダウンヒル、自転車レースが始まったばかりの頃は、フリーホイールではなく固定歯だったので、ペダルを止めると自転車も止まってしまったのでした。だから下りでもみんなペダルをまわし続けたそうです。そんな中で、ツールの初代山岳王とされるルネ・ポッティエ

はフロントフォークに足をのせる出っ張りをつけて、下りではそこに足をのせて下ったと物の本には出ています。下の写真でもフォークの出っ張りが確認できますね。(追記/2010,12/13,23:11, ヴィキペディアのルネ・ポッティエの記事は奥さんと無理心中と出ていますが、これはどこから持ってきた記事なんでしょう? 私が読んだ数冊の本ではすべて単独自殺で、そのうちいくつかは奥さんの浮気が原因ではないかという推測が書かれていました。自転車関係意外でも、ヴィキは時として絶対間違いだろうっていう記事が散見されます。)

© Owen Mulholland "Uphill Battle", 2003
ここに足を乗せたとなると、かなり珍妙なフォームで下っていったのでしょうけど、当時は道路はほとんど未舗装で砂利だったり、ひどいときにはガレ場みたいだったようですから、あまりここに足を乗せていられなかったのではないかと思われます。
この黎明期からコッピ

やバルタリ

の時代、あるいはもっと最近のアンクティル

の時代に至るまで、ダウンヒルの写真というのは、登りの写真に比べて圧倒的に少ないです。特に戦前のものなどは、長い下りのフォームを写しているものはほとんどお目にかかれません。たぶん、現在のようにバイクで追走して写真を撮るなどということがなかったこと、また下りだからといって特別すごいクラウチング姿勢をとることはあまりなかったことなどが原因だろうと思います。
メルクス

の時代になると、下りのシーンはむろん映像にたくさん残されていますが、ここでも普通にクラウチング姿勢です。

上はメルクスが一人で逃げて下っているところ。足を止めて長い下りを下っているのですが、平地を走っているときとほとんどクラウチングの角度は変わりがないように見えます。
さて、時代は下って、わたしが自転車レースに興味を持ち始めた頃の下りのフォームはこれですね。いつ頃からこうした極端なクラウチング姿勢が始まったのか、最初にやったのは誰なのかはっきりしませんが、きっと、道路の路面がよくなったということが一番の理由なんでしょうね。なんとなく印象としてはアメリカンな感じもします。

問題1 このあられもないフォーム、さあ誰でしょう?
お尻を上げて、できるだけ流線型になるタイプと、お尻を上げずに片手をお尻の後ろに持っていって、できるだけ風の抵抗をよけるタイプに分かれます。これはイノー

です。

これはやってみるとかなり怖いです。また、ハンドルのどこを持つかもいろいろヴァリエーションがありました。

© Winning No.26, September 1985
上のはレモン

とイノーですが、レモンがハンドルの上の真ん中あたりを持って、その上にあごをのせるようにして下っています。これもけっこうよく見たスタイルです。この握りでもっとお尻を高くしているタイプもよく見ました。いずれにしても、最初のは極端にしても、だいたい前輪加重のタイプですが、逆にこんなフォームの下り方をする選手もおりました。たしか、ステファン・ロークス

なんていう選手もこんな格好で下っていくシーンを見たような記憶がありますが。。。

問題2 さて、これは誰でしょう? 髪の毛があるのがポイントだな 笑)
これは逆に極端な後輪加重です。サドルが高めだとこんなにお尻をさげられませんね。ただ、個人的にはこちらの方が安定するような気がしますけどね。やってみると、前輪加重より怖くないしね。しかし、後輪とお尻までの距離の近いこと!
さて、21世紀に入って、フレームの形状がスローピングになったせいか、最近はこんなのが主流でしょうか。

これは今年の世界戦U23のデーゲンコルプ

ですが、横の選手と比べると確かにかなり全面投影面積は小さそう。事実、このシーンでは横の選手をぐんぐん追い抜いていきます。横から見ると、こんな感じですね。サドルの前にお尻を落としてしまうという、スローピングフレームならではのフォームです。

まあ、好みの問題ですが、これはかなりかっこう悪い。私は絶対やりたくないフォームであります。しかし、全面投影面積という点では一番小さいかな?それと、首への負担はほかのに比べて軽いかもしれませんね。これも前輪加重になるんでしょうかね?
今回の記事も、もっと雑誌や本を丁寧に見ていけば、きっともっといい写真がみつかるんでしょうけど、なにしろパソコンはいかれてるし、部屋の本棚は整理してないのでどこに何があるのかちっともわからないし、というわけで、ビデオ画像をカメラに撮るという強引なやり方でした。あしからず。
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