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劉慈欣「三体」覚書き

2020.03.25.18:25


世界的にヒットした中国製のSFです。ファーストコンタクトものと言うのかなぁ。読み終えて、いろんなSF小説や映画の事を連想しました。思い出してみれば、高校時代なんてSF小説ばっかり読んでたからなぁ。

ラインスターの古典的なSFに「最初の接触」と言うファーストコンタクト(これが原題)の小説があって、初めて人類が異星人と宇宙で相対した時の短編小説がありました。オチは結構がっかりしましたが 笑) まあ、ファーストコンタクトものはアーサー・C・クラークの「地球幼年期の終わり」が白眉で、その後2001年にしてもソラリスにしても、あるいはここにも書いた映画「メッセージ」でも、ある意味初めて出会った異星人にどう対処するかの話ではありましたからね。きっと他にもいっぱいある事でしょう。

また、アシモフのやはり古典的な傑作とされる短編に、太陽が6つある惑星を舞台にして、何千年ぶりかに6つの太陽が全て隠れる暗黒の夜がやってくる前夜という「夜来たる」というのもありましたから、この「三体」の倍の数の太陽です 笑)

そして、異星人による地球侵略のお話はそれこそ小説にも映画にも漫画にも山ほどあるでしょう。

「三体」は3つ太陽がある惑星という、僕らには想像もつかないような過酷な気象条件にさらされ、何百回と文明を進化させては滅亡させてきた三体人に対し、電波によってファーストコンタクトした主人公?の物理学者の女性がどう反応するかがポイントで、これまであまり見たことのないような驚きでした。彼女は文化大革命によりエリートの父親を殺され、自らも反革命分子として地方で樹木の伐採作業に従事させられるという辛い人生を送っていて、その彼女が、どうするか、これは僕は読んでいて、おおっ!すごい!と思いましたね。同時に今の時代の空気もこの女性の対応を納得させるものがあるのかもしれません。

ネタバレしてはまずいので内容については触れません。冒頭の文化大革命での、少数の敵を見つけた時の人々の暴走ぶりのおぞましさもあれば、現代の、写真のフィルムに写し出されるカウントダウンの話など、ちょっとホラーっぽいところもあり、また傍若無人の警察官によるハードボイルドなところもあり、繰り返し描かれるヴァーチャルリアリティゲーム「三体」のSFらしい世界もあり、読者を飽きさせません。

ただ、最後の「古箏作戦」の章の展開の速さはどうでしょうかねぇ。それまでの時間的な流れの緩やかさに対して、え? これで終わり? って感じで、その後に続く種明かしと言っていいのか、あちこちに張られた伏線が解決つくようになっているんだけど、そこもちょっとあっさりしているような印象かなぁ。でも、まだ二冊も続編があるらしいので、それは出版されれば絶対読むでしょう。


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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