
何度か書いたけど、在日韓国・朝鮮人作家の作品は、若い頃に随分たくさん読んだ。最近でも
チェシルの「ジニのパズル」については拙ブログでも書いた。だけど、韓国語の翻訳小説はひょっとしたら初めてかも。
前半はムチャ面白かった。自分の子供の頃を思い出して、クスッと笑えるところがたくさんあって楽しかった。後半、結婚後の話は、もろに自分のことを思い出させられて、結構辛かった 笑)「進歩的な男性」のポーズをとりたいわけではないけど、僕も主人公の旦那のチョン・デヒョン氏程度かなぁ。。。もう少し「進歩的」だと思いたいところだけど。 ちょっとしょってる?? 笑)
昔、独身時代にフェミニストの富岡多恵子の「波打つ土地」という、男と女の立場を真逆にしたような形で話が進む結構過激な小説を読んだことがあった。細かい内容はまるで覚えてないけど、読みながらフェミニストの男性に対する苛立ちが少しわかったような気がしながらも、どこか納得できないと思った覚えがある。あくまでもその時の気分だけが記憶に残っているんだけど。。。
そこから考えるとこの小説のフェミニズムは随分わかりやすいし、説得力も上がってるように思う。時代も追いついてきたんだろうけど、こちらも3人の娘の親になったこともあるのかな?
最初と最後が現在で、いわゆる「枠小説」(って今ではあまり言わなくなったね)で、間に主人公キム・ジヨンの生まれてから現在に至るまでの女性ならではの人生とその時々の韓国社会の様子が描かれる。女性として生まれてきたことによる様々な不利益は、かつての日本でも当てはまるんだろうけど、儒教的価値観がかなり強く残っている韓国より現在の日本は随分マシ、と言えるかどうか。。。人のふり見て我がふり直せ。
自民党の女性議員を別にすれば 笑)、普通の女性なら絶対面白く読めるだろうと思う。なかなか連れ合いに勧めたいとは思わないけど 苦笑)そして、男性は自分の「進歩度」が試されるかなぁ 笑)
ところで、韓国人の名前をカタカナで書かれると、なかなか覚えられないし、そもそも男か女かの判別がつきません。登場人物で名前のある人は少数だけど、それでもメモしながら読んだ方が良いでしょう。
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