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不可解なり!障害者自立支援法一部改正法案

2010.11.21.22:46

拙ブログは基本的に自転車レースを中心としたブログです。読みに来てくださる方で障害者問題に関心を持っている方はあまりいないと思います。でも、いま起こっている事態は障害者の問題だけでなく、日本という国のシステムが今後どういう方向へ向かっていくのかを暗示している問題だとおもっています。ぜひ読んでください。

去る18日に衆議院本会議で、自立支援法一部「改正」法案が審議なく可決されてしまいました。この法案はこのブログでも取り上げましたが、5月に成立目前で廃案となったものでした。そして今またこの廃案になった法案とまったく同じ内容の法案がゾンビのように提出され、審議もなく可決されたのです。

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一週間ほど前の朝日新聞(2010/11/16)には「障害者の一律負担廃止法案が成立へ」という見出しとともに、それが喜ばしいことであるかのような記事が出ていましたが、この記事を書いた記者は間違いなく自分で当事者関係者に取材していません。役人の発表をそのまま書いただけです。この記事では「現行の原則1割から支払い能力に応じた割合に変えることを柱とする」と書かれていますが、とんでもない大嘘です。記者も少しは自分で法案の文言を読めっていうの!!

自立支援法の問題点をもう一度明確にしておきます。つまり、本人の所得保障も生活保障の条件も満足にできていない状態で、あたかも障害は自己責任であるかのように(この言葉がブームだった当時、ホントにそう言った役人もいるそうです)、サービス(生きるために必要なことがサービスか??)にたいして一律1割の額を取るというシステムです。額がどうのではなく、この思想がおかしいのです。そして今回の改正案では、これまで明記されていなかった一割という言葉が入っています。どこが「支払い能力に応じた割合に変える」なのだ?しかもこの支払い能力は本人だけでなく家族の収入も対象にしています。つまり、先日書いたように、家族が責任を負え!というシステムです。これでは「死」と書いた写真をばらまく不幸な母親が出てくるのは当たり前です。ふざけるな、と言いたい。

下の動画を是非みてください。今起こっている問題がよく分かる当事者の意見です。


なお、今後参議院本会議を通過すれば、この法案は成立します。民主党政権の誕生を喜んだのですが、冷や水を浴びせられている、と言うような生やさしい表現では、今の気持ちを言い表せません。やはり、「革命は横領された」という言葉が一番ぴったりします。

追記(2010,11/22,7:25)-------

さっそくこのエントリーにコメントをくれた人がいたが、あまりに低俗で事情を理解しておらず、反論するにも値しない、それどころか、話して分かる相手ではないと判断して、拙ブログ初ですが、コメントを削除しました。あしからず。おそらく高校生かなんかでしょう。どうせもう拙ブログをのぞきに来ることはないでしょうし。

ただねぇ。こういうコメントをくれた人に思いを馳せると、やっぱりなんか言いようのない不満を抱え込んで、それを他人にぶつけることで発散させているんだろうなぁと思うわけで、こういうのってやっぱり個人の性格の問題ではなく、社会のありようが映し出されているんだろうなぁと思うわけ。ま、単純化しすぎかもしれないけどね。

障害者福祉の問題を自分に、あるいは自分の家族に明日にも起こる問題だと考えるだけの想像力を持たない人に、何か言っても無駄なのでしょう。コメントを書いた人も、将来、自分が、あるいは自分の子供が、あるいは親が障害を負うことはありえるでしょうに。だからこそ、福祉は国家の基礎でなければならないはずなんですよ。


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comment

ヴァルデマール
ぽん太さん、

初めまして。現場の人間としての率直なコメントをありがとうございました。

いや障害が国の責任ではないのはあたりまえです。そうではなく、国はなんのためにあるのかということです。考え方が逆だと思いますよ。国家が責任を取るのではありません。国家を作っているわたしたちがどう思うかです。障害を持って生まれてくる子供の確率は、引用したYouTubeでも言われていますが、最低でも4%と言われています。また中途障害もあります。今は健康でも明日にはどうなるかわからない。そのことを考えた時、国のあり方、目指すべき方向って見えてくるのではないでしょうか。これは障害だけのことではないでしょうけど。

個別例を挙げれば、京極高宣氏も数年前の朝日新聞で強調していましたが貯金が1千万ある障害者もいるでしょう。障害者であることを逆手にとって不当に金を稼いでいる人もきっといるのでしょう。でも、そんな人はごく一部でしょうし、(あえて言えば、不当な)貯金が1千万ある健常者のほうが割合は多いでしょう。これはキリトリ方の問題です。

ぽん太さんは現場の方ですから、目の前の矛盾に心を痛めるのでしょうし、ここでそれを書かれたわけでしょう。こうしたことは、もちろん声を挙げていくべき事でしょう。でも、ぼくがいま言いたいのは自立支援法の理念に見え隠れする「自己責任論」の影を問題にしているわけなのです。
2010.11.23 10:23
ぽん太
自分は相談支援事業所で働いているものです。
障害はもちろん個人の責任ではない。しかし国家の責任(しいて言えば神仏の責任でしょう)でもないので、なかなか問題は難しいと思います。国家がどこまで運命の責任をとるのか、日本では誰もが到達する“加齢”という運命的な出来事に関しては介護保険という自己負担を伴ったサービスを採用し、社会通念上受け入れられている実態がありますから、なぜ障害はそうではないのか?を言うのが難しい所が有るのでは無いでしょうか。
また例えば福祉業界内部の人間は、入所施設に入っている知的障害者の年金が丸々数千万円積み立てられているケースを知っていますし、一部の身体障害者が居宅介護事業所を経営して、自分の知人やパートナーを雇い入れて、自分の介護の仕事をさせて設けていたりするのを知っています。(その際ただ一緒に過ごしていただけで介護の実態がなかった事もあったと側聞しています)
サービスの給付にしても、自立支援法になっても、声の大きい人(強くクレームの言える人)やバックに強い組織が有る人が非常に多くのサービスを手に入れている現状が有ります。具体的には家族の強い知的障害者や強くアピールできる身体障害者のサービス給付量は精神障害者のそれよりもだいぶん大きいわけです。
つまり障害者が丸々綺麗な存在でないことも事実として多々あるので難しいなと思うのです。職員にしても現場は薄給でどんどん職員が辞めていくのに理事長は月に一回顔を出すだけで高給取りなんて言うことはザラですし。
自立支援法以外と所のほうがむしろ矛盾が強いと思います。奇麗事に注意!ではないでしょうか。
2010.11.23 07:17
ヴァルデマール
coda さん、こんにちは。

コメントをどうもありがとうございます。一般就労できる場合でもなかなか大変なのですが、もう少し重度障害の人だと福祉作業所で働く事になります。そこでの賃金は作業所にもよりますが、時給100円に満たないことが多いようです。そして毎日作業所の利用料として400~500円支払わなければならない。一日6時間働いたとして実際手元に残るのは100円です。たしかに障害者年金というのがありますが、重度でも月8万程度。自立しろ、って無理だろうっていう話です。そこで結局家族(主に親)に頼らざるを得ない。親の負担たるや大変なものでしょう。「死」と書いた顔写真をばらまく親が出てくるのも、ある意味当たり前だと思います。

>>勉強不足でいい案が浮かばない次第でございます・・・。

いやいや、勉強不足だなんて。。。こんなコメントつけにくいエントリーに適切なコメントをくださって感謝いたします。それに私だって、偉そうなことを書いてますが、どうすりゃいいの、具体的にどういう制度がいいのって言われたら具体的な案はなかなか思い浮かびません。

今後ともよろしくおねがいします。
2010.11.22 16:51
coda
職務上、障害者雇用について最近調べていたのですが、雇用を通じての経済的自立の難しさを感じてしまいました。

法定雇用率の縛りで、ある意味守られていると言えなくもありませんが、結局は障害の種類・度合いによって格差が出てしまいます。

障害者問題に限らず、社会全体に、ダイバシティの意識が根付かないと・・・とは思いますが、現状として体力のない企業には、受け皿となるのが難しいと言わざるを得ません(助成制度があっても)
考えないといけませんが、勉強不足でいい案が浮かばない次第でございます・・・。
2010.11.22 12:15

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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