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映画、ベルイマンの「恥」(ほぼネタバレ)

2019.12.30.22:04

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またまた年末の忙しい時に見る映画か!と言われてしまいそうです 苦笑)

しかし、ベルイマンにこんな反戦映画があったのね。「冬の光」の中で核戦争が怖くて自殺する男が出てきましたが、その役をやったマックス・フォン・シドー、今回は生きるためになんでもやります。政府軍と解放軍の間で翻弄される一般市民の悲劇でしょうけど、作られたのはベトナム戦争の最中の1968年。ベルイマン流の反戦表明だったのでしょう。

ベルイマンらしく夫婦の崩壊の話ともいえます。また他のベルイマンの映画にもよく出てくる骨董の静物のアップのシーンなんかもあります。だけど、政府軍からは解放軍に加担したと責められ、解放軍からは政府側の市長を殺すよう命じられるという直接的なハラハラドキドキの感じは、ベルイマンの他の映画ではあまり見られないもののような気がします。ただし、戦闘シーンは低予算だなと思わせますが 笑)この辺り、テオ・アンゲロプロスの映画なんかを思い出させられました。

だいたいベルイマンの映画って神様はいるのかいないのか、とか家族の崩壊とか、暴君のようなひどい父性とか、極限状況ではなく平穏な生活をバックに深刻な暗い話になるのが多いのですが、今回は戦争という極限状況が舞台ですから、逃げるのに必死で、平穏な時代にはお互いに思いやりを持っていた夫婦の間もどんどん荒んでいきます。

リヴ・ウルマンが語る、「誰かの悪夢に出演させられているみたいな気分だわ、その人が目覚めたら私たちどうなるのかしら」という言葉もいいですねぇ。

ベトナム戦争が念頭にあったのは間違い無いけど、最後の15分は完全に現代の難民の話を連想させます。大金を払ってボートに乗って国を離れた彼らを待っていたのは。。。これはちょっと驚愕のシーンでした。映画史に残るといってもいいんじゃないかなぁ。ここはネタバレしません。

マックス・フォン・シドーが最初は気の弱い、疎開してきた音楽家で、奥さんのリヴ・ウルマンにも呆れられるようなメソメソした男なのに、それが最後の方では人間性をどんどん失っていきます。最後の無感動な顔がなんとも痛ましい。


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、クラシック音楽(特にバッハ)、友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎても困るが)。少し前から草食動物と化そうと「努力」しています。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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