本日10月30日の朝日
新聞の夕刊、前からどうも胡散臭げで好きになれず、ほとんど読んでいなかったが、筆者交代の記事が目に入り読んでみたら、なに?これ??
---------引用----------
この小さな欄ではたびたび時節を嘆き、未来を憂えてきた。国は足踏みをし、人は内にこもる。息が詰まるような時代だ。
でもおぼえておいて欲しい。自分の人生は、消して誰かの責任にはできないということを。そう、茨木のり子さんの詩の一節のように「駄目なことの一切を 時代のせいにはするな」。
君たちの生は、君たちだけが切り開く。遠くへ行こう。誰も行ったことのないほど遠くへ。―我が子とその世代への手紙
-----引用おわり-----
このとんでもない上から目線はなんなんだ?自分の人生を他人の責任にすることはできない。一般論としてはそうだろう。だが、そんなこと、他人が言うべきことか?そもそも、こういう文句は人に押しつけるものではない。小泉純一郎は他人の成功をうらやむなんてさもしいことだとか言ったが、まあ、それは一般論としてはそうだが、おまえが言うか?っていう話だろう。
「一番美しかったとき」を戦争に奪われた茨木のり子がどんな思いでこの詩句を吐いたかを考えもせず、こんな浅く薄っぺらな文章で逆手に取られて、茨木のり子もさぞや草葉の陰であきれていることだろう。
いま、逆手に取られてといったけど、まったく違う話をしよう。「障害は個性だ」という言葉がある。それを聞いた保守系議員は「個性なら障害者福祉に金を出す必要はないじゃないか」と言ったそうだ。この茨木のり子の引用を読んだときその話を思い出した。
良ければ、下のボタンを押してみてください。

にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト
trackbackURL:http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/tb.php/352-acfdc8b0