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天皇制私感

2019.05.01.21:53

今回はちょっと過激かもしれないけど、今書いておくのが良いだろうと思った。これまでにも何度か書こうとしたけど、あまりに唐突だと思われた。だから今書く。

昭和天皇は自分の戦争責任についてどう考えているのかと聞かれて「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしていないのでよくわかりませんから、そういう問題についてはお答えできかねます」とトボけた。これは藤枝静男(中日新聞文芸時評)や茨木のり子(「四海波静」)が激しく批判した。また、戦犯に問われる可能性があった47年にはGHQに対して、沖縄を「米軍による半永久的な軍事占領」を行うようにと提言し、自らの戦犯の可能性をそれによって無くそうとした。さらに米軍の原爆投下を止むを得ないと言い放った。

仮に戦争を始めたのは天皇の責任ではないとしても、いいように軍部に使われた、担がれたという責任はあった。天皇が戦争は嫌だと言っていたらどうなったかはわからないが、少なくともGoサインは出したわけだ。

坂口安吾は「天皇の尊厳というものは常に利用者の道具に過ぎず」、時の権力者たちにとって「自分自身が天下に号令するよりも、天皇に号令させ、自分が真っ先にその号令に服従して見せることによって号令がさらによく行き渡ることを心得ていた」と「続堕落論」で書いているが、「号令」をかけ「させられた」としても、自分の口で「号令」を発したことは間違いない。

日本軍のシステムは上官の命令は天皇の命令とされた。「私は貝になりたい」という大昔のドラマがあったが、天皇の命令と称して戦地で虐殺行為をさせられ、戦後戦犯として処刑された一般兵士がたくさんいたのだ。少なくともトップたるもの、こういう状況で自らの責任を感じなければならないはずである。

マッカーサーの回顧録には立派な人だとか書いてあるらしいが、マッカーサーの意図がどこにあったかを考えれば、そんなの大ウソだろう。せいぜい好意的に見たところで、主体性のない人間だった。天皇が終戦を決めたから日本本土上陸がなかったという人もいるが、ならもっと早く、せめて半年前の段階でなぜやめると言わなかったのか。その時点なら広島長崎はおろか東京大空襲もなかった。そもそも天皇は日本を捨て満州に逃げてさらに戦争を続けるはずだった(無論軍部の意思で、天皇自身もそう考えていたかどうかは怪しいとは思うが)などという説もある。ソ連が攻めてきたので諦めざるを得なかったというのである。

何れにしても現在にまで続く日本の権力者たちの無責任体質は昭和天皇が責任を取らなかったことにあったのだと思う。一番のトップが責任取らなければ、俺が取る必要ないと思った参謀たちはたくさんいただろう。

だが、平成になり明仁天皇に対しては僕の気持ちは随分変わった。桓武天皇に絡めた朝鮮半島への愛着を表明したり、平和憲法を事あるごとに強調したりする姿に好感を持った。被災地やいくつもの戦地に慰霊に行って深く頭を垂れる姿は日本人として嬉しく思った。

だけど、それでも僕は天皇制に反対である。なぜ反対かはいろんなことが言えるだろう。憲法14条の差別禁止の条文とは完全に矛盾する天皇家の存在、主権在民という戦後日本の国是とは矛盾する存在、女性天皇を認めない男女差別、政教分離を定めた憲法にも違反している。

しかし僕は別の面からも考えたい。天皇本人が自分の存在をどう感じているかを想像すると、天皇が気の毒になってくるのだ。明仁天皇も今上天皇も安倍なんかよりもずっと憲法をしっかりと読み込んでいるだろう。そうであれば自分の存在の上記のような矛盾も感じているはずである。

そもそも天皇なんかになりたい人は、普通、あんまりいないだろう。どれだけ贅沢なことができるとしても、僕なら嫌だ。勝手に国民が祭り上げて敬愛するなんて言われたって、国民統合の象徴だなどと抽象的な存在にされ、自由もなければ苗字さえない。「居住、移転及び職業選択の自由」も「外国に移住し、または国籍を離脱する自由」(憲法22条)もない。

もっとふざけたことを言えば、自転車に乗って山登りをするあのヒロイックな気持ち、時速30キロで街道を走る爽快感、時速50キロで下る緊張感、どれも味わえない 苦笑)

それはともかく、ご本人だってできることなら絶対に天皇なんてやめたいに違いない。ある意味、天皇制をやめてほしいと一番願っているのはご本人ではないか、そう思えて仕方がない。天皇制とは天皇陛下に強制されたお気の毒なシステムなのである。

(追記。5/2 17:45 いくつか語句を変えました)


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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