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青山透子「日航123便墜落 遺物は真相を語る」

2019.02.27.09:41

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拙ブログでも紹介した前作の「日航123便 墜落の新事実」の後に読むこと。前作ではまだこれほど断定的ではなかったように感じた。様々な目撃情報や状況証拠を積み重ねてある推定に向かっていくような感じだった。それが今回は完全にはっきりと、かなり断定しているように読める。怒りのパワーも前作よりかなり強い。前作発表後に「陰謀論」だとかなり叩かれたこともこの怒りの原因だろうが、それとともに、安倍政権になってから繰り返される公文書の隠蔽捏造破棄の数々が著者の怒りを倍増させているせいもあるのだろう。実際、当時の運輸省は関連資料をおよそ1トン分も破棄しているそうであるし、ボイスレコーダー・フライトレコーダーの完全な公開も行われていないそうである。

今回の本は前回が目撃情報と状況証拠だったのに対して、遺体を検死した医者たちの聞き取りや、群馬医師会報告に基づいた遺体の統計、それに何より飛行機の残骸を科学分析した結果という証拠も出てきて、前回の推定がそれ以上の説得力を持って伝わってくる。何より著者の思いの強さに(特に後半に行けば行くほど)圧倒される。

要するに、日航123便は国産の巡航ミサイルの洋上実験中に突発事故により垂直尾翼を破壊され、コントロール不能になって迷走を続けながら墜落し、その証拠を隠蔽するために自衛隊が火炎放射器で遺体が炭化するほど焼いたということだ。だけど、もっと恐ろしいシナリオも暗示されている。垂直尾翼を破壊された後迷走を続けるジャンボを自衛隊のファントム2機が追跡し、証拠隠滅のためにミサイルで撃墜し、その隠滅の仕上げに生存者も含めて遺体を火炎放射器で焼却したというものだ。

さすがに後者はにわかには信じられない(信じたくない)けど、オレンジの小さな飛行物体が航跡を残しながらジャンボを追尾していたという目撃談はどう解釈すればいいのかわからない。尾翼を破壊したものとは別のミサイルがジャンボを追尾していたということだとすれば、これをどう考えればいいのだろう? それともファントムはミサイルを阻止するために飛んでいたのだろうか? 

何れにしてもミサイルで垂直尾翼を破壊され、墜落後に火炎放射器で証拠隠滅されたというのは、前作の目撃情報だけだとまだ可能性があるというレベルだったかもしれない。だけど、今作では上記のように、当時の医師たちの聞き取りや遺体の状況の統計(3分の1が飛行燃料の燃焼によってでは考えられない=ありえないほどに炭化していた)、それに飛行機の残骸を科学分析した結果を駆使していて、信ぴょう性はいよいよ高まった。

ただ一つだけ、どうしても腑に落ちないのは、もし仮に、というよりもまず間違い無いのだろうが、火炎放射器で遺体(まさか生存者まで焼いたりしなかったと信じるが)を焼くなどというとんでもないことが、戦場の経験もない普通の自衛隊員(どれほど過酷な訓練を受けているとしても)においそれとできるものなのか? 南京虐殺事件の加担者たちも、戦後になって自らのやったことを告白しているわけだし、そうしたことに加担した自衛隊員の誰一人として内部告発する者が出ていないことが納得できない。著者もこの本の最後で、内部からこれを告発する者が出て欲しいと言っているように見える。

今後残された遺族の中から情報公開を求める訴訟が起こされる可能性が述べられているので、そこで是非ともここに書かれている疑問点をはっきりさせることができれば良いのだが。

***追記(2019, 2/27, 14:20)
この「事件」はネットで検索すると色々ヒットします。中にはこの本で書かれている以上に極端なものもたくさんあるようです。こういうのってあまりやりすぎると逆にトンデモっぽくなり、この本のためにもならないと思います。

同時に著者を売名だとか金儲けのためなどと罵倒するものもたくさんあります。まあ、金儲けったって東大大学院で博士号とった人がこんな辛い本を書いて金儲けを目論むはずないと思うけどね。


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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