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「オウムと死刑」覚え書き

2019.02.14.12:26

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図書館で借りてきた本。去年の7月に行われた大量処刑の後、それぞれオウムのことを書いてきた作家やジャーナリストのインタビューやエッセイ、論考が載っている。さらに去年の夏にトークを聞いた被害者の永岡英子さんのインタビューも出ている。無論言わずもがなの森達也もいつもの森達也だ。

ここに書いている人たちの共通の認識は、加害者(オウム)を罰するのに加害者(オウム)の心性をもってこれをなした(p.8)という批判である。

星野智幸の言う、オウム内部で「大義のためなら殺していい、殺される人より大事なビジョンがあるのだ、という感性ができてい」て、それがオウム内部では常識化していた。つまり、「今回起こったのは、オウム社会内部のそういう価値観、常識が、外側である一般社会へ侵出したということ」であり、「社会の中に線引きをして、線の向こう側にいるものたちには価値がないとか(中略)存在しなくて良い、抹殺されたとしてもそれは自業自得だという、まさにオウム内部を支配していた感性」(p.142)を一般社会の人々が持っているという指摘、あるいは古川日出男の短いエッセイ「あの七月以降、僕たちはもう、全員オウムの信者だ」という題名がそれを表している。

あるいは奥村大介が言う「教義の上で、殺人をはじめとする行為への一種の合理性が確立されてしまえば、あとはそれを躊躇いなく、様々な技術的手段をも活用し、効率的に実行するばかりである」という文章。この後に奥村はナチスの優生思想から大量殺戮につながった例を挙げるが、無論、この文章は「死刑制度そのもの」をも含意しているのは間違いない。

今回、以前書いた「オウム事件真相究明の会シンポジウム」で野田医師が述べていた神奈川県警とオウムのつながりの話は出てこなかったが、村井刺殺事件や国松長官狙撃事件などを思い出し、何かオウムだけではないもっと深い闇があるだろうと思った。


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、クラシック音楽(特にバッハ)、友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎても困るが)。少し前から草食動物と化そうと「努力」しています。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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