
渋谷のイメージ・フォーラムで金曜の4時過ぎからの回でしたが、お客さん6人でした 笑) まあ、すげー映画でした。
太陽王ルイ14世が左足の壊疽になり、徐々に体力が衰え、死んでいく何日間(何週間?)かを、8割は豪華な服とかつらをかぶって横たわる王の寝室で、しかも半分はろうそくの明かりの中で、長回しのカメラで撮り続けるドキュメンタリーのような映画です。
ルイ14世を演じているのが「大人は判ってくれない」のジャン・ピエール・レオ。1960年頃の「大人は判ってくれない」で、ラスト海を見るために延々と走り続け、最後の瞬間にこちらを振り向いた少年が、この映画では77歳のルイ14世です。こっちも年取るわけだ。
王が寝ている寝室には宮廷の工事の許可をもらいに来る人や主治医以外の大学の医者たちや怪しげな薬を持って馳せ参じた偽医者や枢機卿などが次々に現れ、宮廷の廷臣や女官たちは体調の悪い王を心配して詰めかけ、王が帽子を脱げばブラボー、何かを食べてもブラボー、ビスケットを食べたと言って拍手という調子です。
何しろ横になっているのに写真のような馬鹿でかいかつらをかぶっていて、水を飲みたいと言いながら、コップが水晶のいつものコップじゃないと飲むのを拒否。
音楽は途中でルイ14世が横たわったままこちらを見ていると、突然モーツァルトのミサ曲が始まり、それが呆れるほど突然、中途半端にブチっと切れます(無論劇中の音楽ではなく映画のBGMです。モーツァルトまだ生まれてませんから)。
死にそうになっているのに、公務の書類を見なければならず、挙句に強引に何かを食べさせられ、ワインを飲まされてむせ返り、最後はもう口すら開けることができないのに、水を飲まされるお気の毒な太陽王。最後の死ぬシーンなんか、本当にリアルでそのまま実際の時間を写し取ったかのようなテンポでした。ただ、実は最後の方、トイレへ行きたくて、早く死んでくれえ、と思ってしまった 笑)
アルベルト・セラというスペインの監督ですが、他の映画も見てみたいと思いました。でも、まあ、よっぽどこの手の映画が好きな人にしかお勧めしません 苦笑)
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