朝起きると、TVではどのチャンネルでも北朝鮮のミサイル発射で大騒ぎしている。電車もいちじ止まったらしい。東北や北海道では、緊急地震速報ならぬ Jアラートとやらが発令されたそうだ。目覚ましになった人も多かったらしい。
横目で見ていて、ふと思った。震災後の原発情報の時には権威ある大学者様がお出ましになって、背後の画像で爆発しているのに、大丈夫大丈夫と言い続けた。「ただちに影響が出ることはない」とか、ひどいのになると、「笑っていれば放射能も逃げていく」なんて言った学者もいた。今現在だって、どうしようもない事態になっているというのに、ほとんど報道されることはない。
今回、日本から1000キロも向こうに飛んで行ったというのに、みんなが深刻な顔してゆゆしき事態だと言ってる。北朝鮮のミサイルが日本に向けて発射されたわけではないし、間違って日本に落ちてくる確率だってほとんどないだろうに。このギャップはなんなんだろう?
何れにしてもJアラートとやらが発令されて、政府が主導したように頭を抱えてコンクリートの建物の中へ逃げ込み、窓から離れることを、本気でした人が、本当にいたのかどうなのか。
しかし、ニュースで、この時とばかりに深刻そうな顔をして「国民の皆様の安全」を強調している安倍のドヤ顔を見ていると、朝から嫌なものを見ちまったという気分になる。
確かにゆゆしき事態なのだろう。ただし、それは今回のミサイル発射以前から変わらずそうだった。北朝鮮は明らかに日本なんか眼中にない。北朝鮮はアメリカとの関係改善を願っているだけだ。具体的には、核兵器の所持を認めさせて、自分たちの政権を安泰なものにしたいのだろう。
こんな状態で、日本としては戦争だけは絶対に困るわけだから、やれることはアメリカに無茶なことはしないでくれと言うことしかない。日中の関係がもっと良好なら別の方向から、というのもあるんだろうけど。
無論、僕なんかに複雑な国際情勢の細かい機微まで分かるはずもない。あくまでも素人の戯言にすぎないが、しかし、一つだけはっきりしているのは、安倍政権は明らかにこういう北朝鮮のミサイルを奇貨として、自らの政権の基盤を固めるための材料にし、ひいては憲法改定のため道具にしているということだ。
北朝鮮という独裁国家はいうまでもなく酷い国で、「どうにかして」あの体制を変えさせなければならないのは間違いない。しかし、その「どうにかして」が戦争をして滅ぼしてしまえという意味ではないのは当たり前のことだ。

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