昔、逸見政孝というキャスターが、某大学の教授の論文盗用で、本人にインタビューをやったことがあった。某教授は盗用を認めた上で、このことを逸見の番組にリークしたのは自分の学生で、大学院の博士過程へ進級させなかったからこんなことをしたのだ、と言っていた。一瞬何を言っているのかよく理解できなかった。
つまり、某教授は自分の盗用を認めた上で、それを「タレ込んだ」学生を「意趣返し」だと非難したのである。ものすごく嫌なものを見た、という気持ちになった。しかし今進行中の加計問題は、これよりもっとひどい。さらに読売の下劣な、マスコミとは思えない御用新聞ぶりには、ほとほと呆れた。
ここまで劣化した内閣は、おそらく明治以降の日本の政治上でもなかったのではないか? 少なくとも戦後、ここまでひどいのはなかった。
安倍はもし自分が森友に関わっていたら首相はおろか、議員だってやめると言い放ったのだから、さすがにそこまで嘘はつかないだろうと思っていたが、誰がどう見たって関わっていた。しかし嘘を嘘で固めて開き直り、そのまま強行突破したわけだ。今回も同じく嘘を嘘で塗り固めて、本人は海外へ出て行ってしまった。
だが、こうしてでたらめなことをやっていけば、人々はますます政治不信になり、選挙に行かなくなる。彼らはきっとそれを目論んでいるのだろう。浮動票というやつがなくなれば、あとは組織票で自分たちが勝てるから、一般人は政治に関心を持たなくなってくれた方がいいのだ。
かつて森喜郎が「無党派層は寝ててくれ」と言い放った。これは彼らの本音だろう。さらに、彼らは学んだのである。劣化した政治を行えば行うほど、無党派層は政治に無関心になり、選挙に来なくなる。そうなれば組織票の勝負になるというわけである。見事な策略である。自分たちがやりたい放題やればやるほど、人々は関心を失っていき、自分たちに有利な状況になるのである。海外からの批判は否定して怒っておけば、一般の人々には何かやっているように見えるのである。

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