アンコウ
ミニさん、
こんにちは。まったく同感です。特にジャーナリズムは危機感を煽った方が売れるので、どんどん過激化します。さらに安部になってから顕著になったマスコミ統制により、社会はどんどん不安になっていく。普通の犯罪だってそうですよ。残虐な事件が増えた、凶悪犯罪が増えたと騒ぐけど、実態は昭和30年前後(私の生まれた頃)の殺人事件数は今の3倍以上だったわけです。せっかく中野好夫の本を紹介したところにコメントをいただいたので、この本から引用します。
「例えばこの巨大複雑な近代社会の動きのだね、仮に一面的ニュースばかり ― 何も必ずしも虚報だというんじゃないんだよ。ある意味じゃ確かに事実なんだもんね ― そいつを実に根気よく作為的に大衆の中に流してやる、そして他方都合の悪いニュース事実は全部抑えるとするね。いいかね、こうした目に見えぬニュース統制が一、二年間も続いてみたまえ、世論なんてものはどんな風にでも形成されると思うんだな」(192ページ)
そうですね。安部なども一等国という言葉こそ使わないけど、同じことを言ってます。無理して、あちこちに歪みが出ても、日本は一等国でなければならない、とばかりに。これも中野のこの本からの引用です。
「小国、三等国、決して自尊心を傷つけるものではない。例えば北欧3国など、軍事的にいえば決して一等国、タイ国とはいえないであろう。だが、その中で私たち日本人など考えも及ばぬ平和で高い生活が築き上げられていることは、戦後初めて多くの日本人も知ったはずである」(291ページ)
昭和の時代、日本は北欧みたいな福祉国家を目指していたはずなんですがね。古典的な用語ですが資本家が金を儲けたいと思うのは仕方がないんでしょうけど、一般労働者がその味方をして、金持ちをさらに金持ちにさせ、権力者たちにはさらに大きな権力を与え、自分たちは中流から滑り落ちていく、あるいはいつ滑り落ちるかと不安を感じているというのが21世紀に入ってからの日本社会だと思えます。
ミニさんがおっしゃる韓国・朝鮮や中国との過去に対する日本の態度も、これまたまったく同感です。拙ブログで何度も書いてきたんですが、いつまで謝罪すればいいんだ、という人がいますが、そういう人には、あなた謝罪したんですか?と問いたい。そもそも謝罪すべきことが何なのか、あなた知っているんですか?と。安倍にも問いたい。あの人も多分本当に真面目に知ろうとしたことはないんじゃないかと思えるから。
日本人が殺した韓国・朝鮮、中国の人たちの数と、その逆の数を比較してご覧なさいと言いたい。少なくとも20世紀に入ってから、その数を想像するだけでも、僕ら日本人に負い目があることは間違いないし、それを本当に謝罪していればともかくも、なかった、やってない、なんて言うのまで沢山いる。それも政府の要職に就いているような奴らまで。
逆の立場だったら、例えば、北朝鮮が日本人の拉致などしてない、以前謝罪したのは親父の間違いだとキムジョンウンが言い出したら、僕ら日本人はどう思うか、その程度の想像力を働かせれば十分この問題で、僕ら日本人がとるべき態度は明らかだと思うんですがね。戦後生まれの僕らが謝罪する必要はないかもしれない(と僕は思います)が、しかし、知らないでいることは許されないと思います。