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心の奥底の暗闇を解き放つこと

2016.11.20.18:54

今日は狭山湖へ紅葉を見に行くつもりだったのに、なんと久しぶりに発熱。うーん、ラスコーの髑髏の呪いか? いや、冗談ではなく、ラスコーの帰りから喉がイガイガしだしたんですよねぇ。。。

さて、暴言王にして差別意識丸出しの大金持ちが大統領になるってわけで、その前にいの一番に馳せ参じて、「信頼できる」と持ち上げた上で、それを誇るのもどうかと思う。戦後レジームからの脱却って、大統領の予想が外れたら、大慌てでアメリカに尻尾を振りに行くことなのか?

一方でドイツのメルケルは、人権と人間の尊厳を尊重するならトランプと協力していく用意があると発言した。もう多くの人たちが書いていることだけど、政治家としての格が違う。ただ、これはメルケル個人の人格品格というわけではなく、ヨーロッパの政治家なら、極右政治家以外は、保守から革新まで、ほとんど全員が共有しているものだろうと思う。

それに対して、これまで安倍がやってきたことを見ていると、トランプとの相性はいいだろうと思えるのが恐ろしい。沖縄での機動隊員による差別発言を差別ではないと言い張る担当大臣に続いて閣議でも差別と断定できないという見解だそうだ。

差別的なことを言った部下に、それは差別だ、そういうことを言ってはいけないと、上に立つ者が、きちんと言えないのは恐ろしいことである。あの機動隊員は普段からああいう言葉を使っていたのだろう。だからつい出てしまったのだ。彼らにとっては普通の罵詈雑言と同じ感覚だったのかもしれない。それを周りの人間がきちんと、そういう言葉は使うべきではないと教えなければならなかったはずなのだ。これは言葉だけの問題ではないのは当たり前だけど、まずは何よりも、そういう言葉を発してはならぬと言わなければならない、そんなの当然のことだろう。

繰り返し書いたことだけど、相模原の障害者施設での大量殺人事件の犯人は、安倍なら自分のやったことに理解を示してくれると信じていたのは間違いない。そもそもが、あんな大事件なのに、大した非難の言葉も口にせず、むしろ異常な者(精神障害者)の犯行という切り取り方をして、措置入院について検討せよと命じた。これこそ別方向での差別の助長だ。

差別意識というのは恐ろしいもので、誰にでもある。偉そうなことを言っている僕にもあるのはだいぶ昔書いた通り。ただ、その内にある差別意識を、本音と称して、恥じることもなく外に出したその瞬間に、その人の人格はワンランク堕落するのだと思う。

月並みだけど、人間は誰でも心の奥底に暗闇を抱えていて、それをコントロールしようとしてきたのが人類の文化の歴史だったんだと思う。だけど、人の心の奥底の暗闇は、常に僕らを堕落させようと狙っているのではないか。このイメージは、僕に、坂口尚の漫画によく出てきた「悪」の象徴のような絵を思い出させるのである。例えば、

IMG_4366_convert_20161120182014.jpg

とか、

IMG_4368_convert_20161120181930.jpg

こんなイメージ。



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comment

アンコウ
ミニさん、

こんにちは。コメントをありがとうございました。反応がちょっと遅れてしまい失礼しました。

選挙前のことですが、知り合いに、タカ派のクリントンよりは商売人のトランプの方が戦争になる確率が低い、その点だけで私はトランプの方がいいと思うと言ってた人がいました。まあ、人の見方の切り口は色々あるんだろうとは思いますが、私なんかは差別主義者は、他に何を言おうと、それだけで一発退場なんですがね。結局、アメリカでも日本でも、こういう価値観が共有されていないということなんでしょう。

ミニさんのおっしゃる通りです。石原慎太郎だって、都知事になってしまえば、ほとんどのマスコミがヨイショしました。トランプも日本国内では徐々に賛美の声が大きくなっていくのでしょう。特に、安倍との相性がむちゃくちゃ良さそうだという点も、うんざりさせる要因ではあります。

多くの人が言うように、アメリカの承認が無ければ、日本の最高権力者はあっという間にその座から引きずり降ろされるらしいから、安倍としては信念が何であれ(私は安倍に信念なんかないと思っていますが)、アメリカに尻尾振りにいくしかないんでしょう。

しかし、トランプだと戦争になる確率が低いという冒頭の意見は、まあ、この先を見なければならないけど、中東に対する強硬派を国務長官に指名したりしてますから、あまり信憑性がないんじゃないかと思っていますが。

何れにしても恐ろしい時代になったものです。冷戦が終わった時、何も知らない無知な私はこれで世界はバラ色の未来が待っているとワクワクしたものでしたが、こんな世界になるとは思ってもいませんでした。
2016.12.08 09:38
ミニ
11.9は、確かに9.11以上にショックだった。
戦後民主主義の中で育った世代としては、遠い欧州より米国の方が民主主義の先輩・手本として近しい存在だった。リンカーンや合衆国憲法の政治理念は、日本国憲法の土台ともなっていて、米国は欧州から学び、日本は米国から学んだ、とも言えるだろう。
もちろんインディアンへの苛烈な弾圧排除政策の伝統はリンカーンだって例外ではないし、戦前のサッコ・ヴァンゼッティ事件や戦後のマッカーシーの赤狩りなど、アメリカの不寛容な差別排外主義の歴史は根深い。
だが、日本に安倍がいて、アメリカにオバマがいることの巨大な落差は、例えば、広島での演説に明白に現れてしまう。

そのアメリカが、安倍以下の、粗野で無教養な正真正銘の差別主義者をリーダーとして選んだことの結果は、これから世界はどうなるのだろうという先行きへの「不安」を抱かせる。
ドイツのヒトラーが政権を取った時に、欧州の一部の人々が感じた「不安」とはもちろん違うし、モンロー主義的な自国至上主義(自国民全体ではなく、白人の一部の利益優先)だから、国際的にはプラスにはなりえない。
また、アンコウさんの言う通りの、早速アメリカのポチ振りを見せつけた日本の「最高責任者」が、同じポピュリズムと差別主義体質を持つ者として、アメリカの常軌を逸した権力者に悪乗り・便乗をすることを恐れる。
寄らば大樹の陰、日本は単一民族の国だと本気で言うような単細胞で権力迎合の人々なら、トランプに偉大な扇動者ヒトラーの幻想を見ることも可能かもしれない。マスコミをはじめ、安倍に倣ってトランプ賛美が早速始まっているのが薄ら寒い。
2016.12.05 23:32
アンコウ
あるふぁさん、

こんにちは。トランプを選んだ人がみんな差別主義者であるはずはないんでしょうけど。ただ、今朝の東京新聞のコラムで宮子あずささんが書いているように、他に何があれ、差別意識をあれだけ堂々と口にするような人は、私としては一発退場ですが、そうではない人がたくさんいるということなんでしょう。
2016.11.21 18:43
あるふぁ
差別という点では
そもそもアメリカになんで黒人がいて未だに差別されてることをかんがえれば
アメリカの白人の良心て?なんて思っちゃいますね
2016.11.21 14:05

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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