いやあ、ヘーシンク強かったですねぇ。ツールでおなじみのオービスク峠でした。1910年、初めてコースに取り入れられた時には、のちに総合優勝するオクターヴ・ラピズがこの峠の頂上で、「人殺し!」と罵声を浴びせた所ですが、現在は道路状況がまるで違うから、みんな猛スピードで登っていきます。
この峠といえば、ツール史上で最も衝撃的な落車転落事故が起きている所です。1951年のこと。ヘーシンクと同じオランダ人のヴィム・ファン・エストが、マイヨ・ジョーヌを着てオービスク峠で転落。運良く出っ張りに引っかかって、九死に一生を得たという話。
うーむ、崖の下へ救援に行った人たちはどうやって降りたのでしょう? 崖の状態を見ると、道路からすぐに垂直に近い角度が続き、かなり下からやや角度がなだらかになって、助けに行った人たちもなんとか歩いて登ってますね。しかし、わかりますかね、ファン・エストを引っ張り上げているのがタイヤをつないだロープだということが? これでオランダチームのタイヤが全て伸びて使えなくなったという伝説も残ってます。

©
http://ocemsemluvi.cz/hrdinove-tour-de-france/ファン・エストが乗っていた自転車だそうです。どこかで当時の状態を再現して展示されているのでしょうか? しかし、こんな目にあったら、もう怖くて自転車に乗れなくなっちゃうと思うけど、翌年からもずっとツールに参戦してステージ優勝もあげるし、クラシックでも勝つような大選手になっています。オランダにはヴィム・ファン・エスト通りまであるそうです。

にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト
trackbackURL:http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/tb.php/2666-5411c305