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今回の大量殺人事件について(その4)

2016.08.03.14:25

今回の犯人が生活保護受給者だったというニュースが出てきた。強制措置入院させられた過去もある。

なんだかあまりにわかりやすい話になってきた。

精神障害を疑われ、生活保護も受けた男が、重度の障害を持つ人たちを殺したのである。今の日本の構図そのままではないか。自分より弱いと思った相手(マイノリティ)をとことん苛めるのが、昨今の日本の風潮だ。それによって、自分は彼らとは違うんだと自己確認したがっているわけなのだろう。

だけど、もっと怖いのは、犯人の優生思想を肯定するような連中が、まだまだたくさんいるということだ。

クールなホンネと称して自分の中にある差別意識を解放してしまう連中。言葉にすれば、それが形を取り始め、いつしか発した本人が、発した言葉に取り込まれてしまう。言葉とはそれぐらい恐ろしいものだと思う。他に賛同する奴がいれば、もう周りは見えない。自分の発した言葉にどんどん呪縛されていく。

ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」に出てくるゾシマ長老が、嘘をつくと、その本人が自分の嘘を信じ始めてしまう、というようなことを言うシーンがあったはずだ。同じことだと思う。

だけど、障害というのは固定的なものではない。それぞれの人に個性があるように、障害があってもそれぞれ個性があるし、誰でもそうだけど、できることとできないことがある。非常に問題のある言い方だし、誤解を呼ぶかもしれないけど、あえて言えば、障害者はいなくなった方がいい、なんて口にできる人間は、すでに、それだけで、ある種の障害がある、と言える。

しかし、各種ニュースで、無批判に犯人の主張を流し続けたのに、犯人が安倍に伝えてくれ、と繰り返し言っているところは、ほとんど省略されている、そんな気がしてならない。

ここはとても大切なところだと思うんだが。犯人は安倍にすがったんだよ。安倍ならわかってくれると思ったんだよ。

無論犯人の勝手な思い込みだし、数日前に書いたように、安倍がそんなもの理解するはずはないのはわかりきっている。だけど、彼にとっては安倍にすがれば無罪になると思ったんだよ。

つまり、現在の弱肉強食、自分にとって都合の悪いものは全ていなくなってしまえという風潮を、安倍の姿勢は助長しているんだろうと思う。今回のことだって、海外のテロがあれば何度も繰り返した、得意の「絶対に許されません」「断固として立ち向かう所存であります」を、もっと強調しないのは何故なんだろう? 

安倍的な社会、それが今の日本だと思うし、この社会が今回の事件を起こしたのだと思う。誤解しないでほしいが、安部が諸悪の根源だと言っているのではない。安部が一種の象徴なんだと言っているのである。



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comment

アンコウ
ミニさん、

コメントを二回読ませていただきました。お書きになったことはすべて、全く同感です。

振り返ってみれば、僕ら昭和世代は日本史上まれに見る幸せな時代に生きていたのでしょう。戦争もなく、一億総中流と言われ、アメリカ人のデイブ・スペクターから、社会主義が唯一成功した国が日本だ、などと揶揄 笑)された時代でした。無論個別に見れば交通戦争があったり(私の小学校時代にも交通事故死した子がいました)公害があったり、永山則夫に代表されるように総中流からこぼれ落ちた人たちもいたり、理不尽なことはいっぱいあったでしょうけど、現代のような、底知れぬ人々の悪意を感じることはなかった。今の時代は社会全体の雰囲気が悪意に満ちているような不安感があります。

それにしても、クールな本音と称して、みんなが自分の中にある醜い差別意識をむき出しにしているこんな社会が行き着く果てがどうなるか、彼らはそういうことを考える想像力すらないんでしょうか? ミニさんの言葉を借りれば、本当にもうすでに「共食い」を始めているんじゃないか、今回の相模原の事件だって、そういう「共食い」の一つの表れなんじゃないのか、そんな風にすら思えます。

少し前にも中国脅威論をぶつ人がコメントしてきたことがありましたが、中国脅威論というのはアメリカの差し金でしょう。日本が中国と仲良くなっては困るアメリカの意向をくんだ人たちが煽っているのだと思えます。「高額な隕石保険」の比喩はおもわず吹き出しましたが、本当にその通りだと思います。
2016.10.28 01:54
ミニ
今回、相模原事件についてのこのブログ記事を読ませていただきました。

オバマ大統領ならすぐに非難声明を出したであろう今回の事件に、この国の最高権力者を自称する人間は、被害者への「ご冥福とお見舞い」を述べただけで、加害者とその動機に対しては何も言いませんでした。確かに親近感を持ったのかもしれません。根っからの差別主義者石原某は犯人への理解を公言していたそうですから。

戦後最悪の大量殺人事件でしかもヘイト事件なのに、マスコミなどの犯罪被害者の扱いがいつもと違うこと、被害者側の遺族や関係者の様子もいつもと違うこと、加害者の動機や事件に至る経過の追及の不十分さなど、全体が異様でした。
簡単に言うと、できるだけ触れないようにしておく、目を背けておく、なかったことにしたい、というような感じで、国内では体よく黙殺です。産経などの右翼マスコミは必死で火消ししていたようです。5.15事件や、関東大震災時の朝鮮人虐殺などが近い感じなのでしょうか。

理由はいろいろあるでしょう。
被害者家族および入居者家族が一方で非常におびえながら、その施設にいることを隠しておきたいという負い目のような気持ちがあるのも事実でしょう。
加害者が犯行前に、現在の権力中枢に理解と支援を求めていた、という政府にとって不都合な事実も大いに影響しているでしょう。
また、ネットや一部の右派マスコミがいつも煽り立てている国内の少数弱者(在日・沖縄・原発・生活保護者など)への差別感情、ひと昔前なら朝鮮人・部落・被爆者・ハンセン病元患者・アイヌなどへのそれ、と根を同じにする知的障害者への差別感情が犯行動機の核となっているのも事実です。しかも、最も醜い形で、先鋭化され、肉体的に障害者を抹殺しようとする、いわば純粋な形で現れたわけです。
自分たちの内心思っていたこと、あるいは公言していたことが現実化された、と感じたネトヨは多いはずです。加害者の犯行を支持する表立った声はそう多くなくとも、その思想に共感するネトヨは多いでしょう。死刑という殺人を肯定する日本人は8割にものぼるということですから。朝鮮人は殺せ、という叫びは今も耳に残っています。醜い国、ニッポンですね。

よい機会です。自分の普段考えたり主張したりしていることが、本当はどういうものなのかを再度考え直すチャンスです。
思想や考えの正当さを評価する二つの方法があります。極端化と相対化です。
極端化とは、その考えを極端に推し進めた場合、どんな事態になるか、どんな社会になるかを推測してみるのです。相対化とは、単純に言えば相手の立場と入れ替えて考えてみるのです。
どちらも小学生でもできる簡単な方法ですが、年齢には関係なく知性と理性がある程度ないとできません。むしろ頭脳に柔軟さのある小学生の方が優れていて、頭が固く自省能力を失った自己中な大人には難しいでしょう。
可哀そうとか、人間性とか、倫理とか道徳とか、心とか、差別殺人を平気で遂行する人間とその共鳴者に言っても通じないでしょうから、そんなものは一旦捨てます。ゴミを掃除しただけ、と言うナチのユダヤ人絶滅に倣います。

狭い意味での社会的な有用性、つまり労働力として、現在および将来に使えない人間を排除する思想は、多様性を認めませんから人間社会の将来を閉ざします。生物社会は多様性を持てば持つだけ、繁栄するのですから。一色に塗られた社会には独裁者が必要ですが、共食いを始めるか対外戦争を始めるでしょう。
江戸時代の「姥捨て」や「間引き」は生産力の低い地域で行われた人口調整です。現在および将来の日本は、人口も減少しGDPも減少していきますが、格差を是正しさえすれば共生社会を実現できる生産力と技術力を保持しています。一部の富裕層を守り育てるためだけに、国富の多くの部分を浪費したり、まったく不要な軍事力の増強に富を費やしたりしなければ、日本人すべての生活は将来にわたって保証できるでしょう。仕事の保証と社会保障の充実、これでほとんどの日本人は幸せになれるはずです。どうしても人殺しをしたい加虐性の人間は、ゲームの世界ででもやればよいのです。
現在5000万世帯、一世帯当たり500万円でも、250兆円です。GDP500兆の日本では楽勝です。日本人みな平等の社会主義ですが。

戦後日本は、平和憲法の下で周囲の国々と仲良くし、軍事費に無駄なお金を使わずに経済発展を続けてきました。縮小していくべきですが、日米安保もその意味では必要悪と言えるかもしれません。
昭和世代の者とすれば、平和に歩いてきたこの道が良いと思われます。
異文化や多様性を認め、誰も排除せず、誰も傷つけず、みんな仲良く平和に穏やかに暮らす。宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の世界、金子みすずの「みんなちがって、みんないい」の世界です。

一方で他国に侵略されることを心配する者がいますが、日本の2000年近くの歴史で、侵略されたのは元寇の時にちょっと上陸されたぐらいで、ほぼ皆無です。敗戦後の占領は侵略には当たりません。
反対に侵略した場合は、大和時代から奈良時代に何度か、倭寇の海賊行為があって秀吉の二度の大規模な朝鮮侵略、そして明治以降の朝鮮・シベリア・満州へと続き、最後は50か国近くを相手に大々的な世界侵略となったわけです。植民地も台湾・朝鮮、委任統治ですが南洋群島と得ました。遅れてきた帝国主義国は独・伊と手を結んで、世界の再分割を求めたのでしょう。
日本が歴史上で侵略されにくかった一番大きな理由は、海に囲まれた島国という地理的条件です。イギリスと似ています。航空機やミサイルが発達した現代でも、占領するとなると陸上部隊の上陸が必要になりますから、海の利点は大きいです。
ですから、日本がどこかの国に侵略される心配をしている人は、いわゆる杞憂だと思います。もし本気で心配しているなら、病院に行くべきです。それから海外移住を考えるべきですが、そうなると黒澤の「生きものの記録」です。そうでないなら、「日本被侵略論」は他の目的、多分軍備拡張のための危機煽りで、完全なオオカミ少年的プロパガンダです。まるで高額な隕石保険に入るようなものです。
憲法前文の一節「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」この高邁な理想主義が、300万人プラス1000万人以上を犠牲にした先の戦争で得た、われわれの誇るべき教訓です。
2016.10.27 23:33
アンコウ
アジシオ次郎 様、

コメントをありがとうございました。ブログも読ませていただきました。おっしゃる通りだと思うのですが、一部の極端な連中は別にして、他の一般の人たちにとって、今回の事件はどんな風に写っているのかな、と考えると、やっぱり他人事なんだろうな、と思うわけです。「精神的におかしい奴」が「かわいそうな人達」をたくさん殺した事件だ、と。

そして、「精神的におかしい奴」を監視したり(GPSつけろなんて言い出した人もいました)隔離すればいい、という方向に議論が向いていってしまう。

だけど、実際には精神障害者の犯罪率は健常者よりもずっと少ないことが統計的に確定しています。

つまり、こういう事件を起こさせないために監視カメラをつけたり、警官をたくさん配備したり、場合によっては密告を奨励したりする社会がいいのか(ただし、そうやってもこういう事件は絶対になくならないでしょう)、そうではなく、現在の弱肉強食的(安倍的)社会を少しずつでも変えていく、価値観を変えていく(そのためには膨大な努力が必要でしょうし、時間も必要でしょうし、日本だけではできないのかもしれません)のがいいのか。

これをあえて図式化してしまえば、 弱肉強食(新自由主義)的不寛容社会 対 共生(社会民主主義)的寛容社会 とレッテルを貼ってみようか、と思っています。その意味でもアメリカ大統領選挙でバーニー・サンダースが、負けたとはいえ、あれだけ目立てたのは一つのきっかけになるのではないかと期待してますが。。。
2016.08.05 13:07
アジシオ次郎
初めまして、コメントさせていただきます。

相模原の障害者施設での無差別殺傷事件はホントに許せないし、他者の権利と尊厳を一方的に踏みにじる悪辣で断固として非難に値するものです。

この事件を起こした容疑者は「障害者なんていなくなればいい」と言う排外的で考えもそうだし、優生思想と言うか選民思想に基づく考えも持っており、自分の勝手な理屈だけで他人の価値を決めつけると言うのは行き過ぎたエゴにしか見えません。まるでナチスやイスラム国、KKK(クー・クラックス・クラン)と同じ考えで差別と偏見に基づく危険思想です。優生思想や選民思想は過激な思想以外の何物でもない。

ハッキリ言って、自分より弱い立場にいる人間を平然とバカにすると言うか権利を尊重しない考えが嘆かわしいことに今の日本社会に蔓延っていることは由々しき問題で、いわゆる「弱肉強食」的な思想は社会の腐敗と堕落をもたらします。私は思うに「ドラえもん」の影響もあるが。弱い者いじめに当たる描写が多いこともそれに拍車をかけている。

これらの言動はいわゆる「ヘイトスピーチ」に当たるはずなのに、なぜヘイトスピーチと見なさないのかも問題、在日朝鮮・韓国よりも適用して障害者やLGBTにこそ適用すべきだと思う。マイノリティ差別は考えや価値観の多様性を知らない遅れた社会と言うのを曝け出すだけで日本そのもののイメージを悪くするだけです。これもまた嘆かわしいことだが、日本はハッキリ言って人権に対する意識が薄く、これがマイノリティ差別や利己的で他者の権利を尊重しない風潮を煽っているが、戦後の日本は金儲けしか考えず競争競争で他者を思いやる、理解する、共生共存の精神を育てなかったからそのツケが回ってきてるのだと思う。

関連する記事を私のブログでも取り上げてますので、宜しければ見に来て下さいませ。 → http://deskou.blog87.fc2.com/blog-entry-5669.html
2016.08.04 10:25

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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