先ほど、昨日録画しておいた奴を見た。うーん。まあね。漱石の坊ちゃん(原作)って
前にも書いたことがあるけど、「痛快」とか「青春小説」とかレッテルを貼られているわりに、すっきりしない不愉快な話なんだよね。だから今回の脚色というか改変は、レッテル通り「痛快」なすっきりした話にしようとしたんだろう。いずれにしても漱石の小説の多くは三角関係の話で、しかもハピーエンドにはならないものばかり。そしてそれが余韻を残すものなのにね。
ドラマはうらなりやマドンナの行動も生徒たちの態度も、校長や野太鼓も、すべて原作を大きく離れていたけど、TVドラマにするにはこうするしかなかったんだろうなぁ。ただねぇ。漱石の小説を元にしているんだから、水戸黄門みたいに悪い奴が成敗されておしまいなんてつまらない。
今回及川某がやった赤シャツも、漱石自身が、当時帝大出は自分しかいなかったのだから、このモデルは自分だというような嘘ともホントとも思えないようなことを言っているけど、今回のドラマを見ていて、ひょっとしたら本当かもしれないと思った。赤シャツはドラマでも原作でも最後にボコられるけど、漱石自身も自分を殴ってやりたいと思ってたんじゃないだろうか。
それから、又吉・漱石はもう少しうまく使えたんじゃないのかなぁ。
以前書いたロシア版ホームズのように、実際のホームズが解決した事件は実はこういうもので、それをワトソンが脚色したというやり方で、実際の坊ちゃんはこういう顛末で、それを坊ちゃんのそばで見ていた漱石が脚色したのだ、みたいな、もう一ひねり二ひねりしたやり方ができるんじゃないか、そんな妄想が浮かんだ。ま、思いつきに過ぎませんけどね。

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