ドイツ語圏の選手の総括シリーズ、今回はスイスのネオプロ、キュングです。カンチェラーラの再来と言われている、やっと22歳になったばかりの若手ですね。顔はカンチェラーラというより同じBMCのブルクハルトみたいな品の良い顔立ち。
ネオプロにして、ツール・ド・ロマンディーでステージ1勝、リンブルフ・クラシックでも優勝。デ・パンヌ3日間では総合4位に食い込みました。それだけでなく、世界戦のチームTTのメンバーに入り、世界チャンピオンになっちゃいました。
「全体的に見れば完全に良かった。プロで2勝するなんて、シーズン前ならそれだけで大喜びだっただろうね。」
単純にこの成績が凄いだけでなく、この選手、ジロで落車して胸椎を骨折、3カ月もレースに出られなかったんですね。復帰は8月末ですから、それから世界戦チームTTのメンバーに選ばれたのも凄いです。ただし、個人TTはちょっとさえませんでした。
「長いリハビリのおかげで力はかなりそがれてしまった。だから世界戦では本当の力が足りなかったんだ。」
そもそもがこの選手は3月のトラックの世界戦で個抜きで世界チャンピオンになっているんです。個人追い抜きのチャンピオンでロードでも活躍した選手は結構いるんじゃないでしょうか? と思ってヴィキで世界戦の個抜きチャンピオンの一覧を見たら、コッピもいるしモゼールもモローやボードマンやウィギンズもいる。
キュングが尊敬する選手というのがまたユニークです。グレアム・オブリーだそうです。全く無名でミシンだか洗濯機だかを使った自作の自転車で当時のアワーレコードをあっさり破っちゃった選手ですね。
来年2年目に向けて、こんなことを言ってます。
「もっと力を付けてチャンスをモノにしたいね。決定的な瞬間にもう少し自信がつけば、もっと上昇できるだろう。」
この選手は絶対強くなりますよ。

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