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木村草太「集団的自衛権はなぜ違憲なのか」

2015.10.07.21:05


もっと早く読むべきだったとは思うけど、でも今からでも遅くない。いや、むしろこの先に向けて今読むべきかもしれない。

この人の本は以前にも紹介したことがある。その時もなるほど、と膝を打つことが何度もあったが、今回もすごく分かりやすいし、ああ、こうやって考えるものなのね、といくつも蒙を啓かれた思い。

たとえば、憲法13条の生命自由幸福追求権により、日本が攻められたときに防衛する「個別的自衛権」(自衛のための実力行使する権利=自衛隊の合憲性)は防衛行政として憲法9条の例外と認められるが、直接的に他国を守る「集団的自衛権」は、憲法73条にある内閣の行政権に「軍事」の規定がない以上憲法違反である、という説明。憲法学者の間では、ひょっとしたら常識なのかもしれないけど、この本の表現の分かりやすさと、スリリングな書き方に、なるほどと感心した。なんと論理的で美しいぐらいに明瞭な説明であることか。

数日前の朝日新聞の投書欄に、憲法を素直に読めば自衛隊は違憲だという意見が述べられていた。だが、この本を読むと、憲法は「素直に」字面だけを読んではいけないことがよく分かる。まあ、こんなの当たり前のことだが。

自衛隊をどう考えるか、というのは結構ハードな問題だ。ただ、その朝日の投稿のように字面だけを読んで単純化し、自衛隊は違憲だというレッテルを貼って、そこからおかしいから憲法を変えるべきだという結論を導き出してしまう改正論者も多い。一方で、護憲派のの中でも最も過激な人たちが言うように自衛隊は違憲だから解体すべきだというのも現実味が薄い。だけど、最初のように13条と関連づけると、なんのことはない、万が一どこかの国が攻めてきたときには(これはどう考えても僕にはあり得ない話に見えるけどね)国を護る(個別的自衛権の行使)というスタンスの自衛隊でいいのだと納得できる。

憲法の話ってこんなに面白いんだ!



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comment

アンコウ
CYPRESSさん、

おっしゃる通りです。しかし、これだけやばくても人々が関心を持たない以上、この国はもうどうにもならんのかもしれません。
2016.01.18 22:20
CYPRESS
読了。
安保法案可決、これはマズイ、完全に立憲主義に反している。
これぞ正に「国益に反する」であり、日本の信用を落としてしまった。
言葉と道理が分からん無謀な国があるんで、日本の軍備はいたしかたないと思っているけど、この安保法案は非常にマズイ。
やはりSFPDのハリー・キャラハン刑事の様に馬鹿正直に自国の法律と憲法を守らにゃいかんです。
目的が手段を正当化しちゃいかんです。
2016.01.17 18:37
CYPRESS
お待たせか(笑)?
読み始めた。

安倍内閣、我等と同じく無知蒙昧の素人の集まりなんだ。
東大とか出てる大臣がいるのに、憲法とか憲法解釈にこんな無知でいいんだろうか?
まぁ、学歴に関係なく誰でも政治家、大臣になれる実証になっとるがね(笑)。
こんな安保法案を成立させたとは、立憲主義に反し日本の海外での信用を落としてしまった。
人口は減り続け、国の借金は1000兆円もあり、経済では中国に敵わず、
国力は更にこの法案のおかげで落ちましたな。
世界でも類無き温和で平和な民族である日本人。
世界へ平和をもたらす唯一可能性がある国が日本だと思っていたけど、
世界平和への道は更に更に険しくなってしまった。

さて、続きを読むかね。
確かに読むべき本であります。
知的対決が好きな方のお勧め。
2015.12.10 00:06
アンコウ
野火は映画?
2015.10.25 00:43
アンコウ
伊丹さん、

こんにちは。コメントありがとうございます。私も以前書いたことがあるんですが(http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/blog-entry-1560.html)戦車や戦闘機が好きです。あまり恥ずかしくて言わないけど 笑) だけどそれを自覚しないと逆にあぶないんでしょうね。戦争はなくせるとおもいます。むろん争いごとはなくならないでしょうけど、いわゆる国権の発動たる戦争を紛争解決のために用いないというのは可能なはずだと思っています。それが都合が悪い人もいるようですが。。。
2015.10.24 19:27
CYPRESS
買った。
『野火』につてはまた後日。
2015.10.24 16:58
伊丹
ありがとうございます。この本読ませていただきました。そして共倒れ社会を超えても読ませていただきます。でも僕が読んでもあまりしようがないのかもしれまん。広がりがありませんから。広げていける人になりたいと思いつつ内向きな僕で対立するばかりです。ここからどうしよう。実は僕は人間は戦争が好きなのだと思います。だから戦争はなくならない。僕は戦車が好きでGuderianとかMansteinとか大好きでドイツ語うまくなってしまいました。でも、やっぱりそれだけじゃまずいのはわかります。Schlieffenplanわかりますし、Blitzkriegわかります。でもまずいでしょ。南京で何人殺したかって?10万人じゃなけりゃいいのかよ?Brandtはワルシャワゲットーの前でひざまずいたよ。僕は310勇士の前でひざまずくべきだと思うし、済南とか重慶で日本人は僕の父親がやったことを知り、申し訳なく思わなきゃ。それが人間じゃん。でも戦争はなくならないかもね。すいません。ただそういうときは、最前線でみんなと一緒の戦いたい。すいません。酔っぱらいの繰り言です
2015.10.23 22:19
アンコウ
茶さん、

以前、日本の国益が云々言ってきた方ですね。こういうコメントで「寸鉄人を刺す」とかなんとか、僕を論破したつもりなんでしょうけど、もう少しキチンと書いてくれないと、これじゃあピンポンダッシュだよ。つまり、僕が他国が日本を侵略してくることは考えられないと言ったことに対して、じゃあ、竹島はどうなんだ、ということですかね? 竹島に韓国が侵略してきたじゃないか! とそう言う意味のコメントと理解して良いのかな? それとも自衛隊のできた経緯をおまえは知らないと言う意味かな? ではそれをきちんと説明してください。 じゃないと話にも何にもならないよ。

それよりなにより、僕が書いたことはそんなこと(他国が日本を侵略してくると思わない)がメインじゃないよ。木村草太氏の憲法の解釈に感動したというのがメイン。あなたも是非読んでみて下さい。論点はそんなところにないってことがよくわかるはずだから。
2015.10.08 10:07
>これはどう考えても僕にはあり得ない話に見えるけどね

(´・ω・`)つ【竹島】
自衛隊が発足するにいたった原因をスルーですか、そうですか
2015.10.08 09:17

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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