久しぶりに都心に出たので
渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで表題の展覧会を見てきました。
地味な展覧会なのか、それとも雨のせいなのか、あまり人が入っていませんでしたが、僕としては大好きな画家の一人ヨアヒム・パティニールが一枚あったので、絶対見たいと思っていたのでした。
この画家は残っている確実な絵は10枚ぐらいしか無く生涯も謎。だから、ほとんど知られていないと思いますが、個人的には15世紀、16世紀のネーデルラントの画家たちについて書かれたマックス・フリートレンダーの古典的な名著「ネーデルラント絵画史」で知って以来、どうにも気になってしょうがない画家の一人。
さらに最近「青のパティニール」という本も出版されました。
本屋で見て、もう完全に衝動買い。読んでから必ずブログに書こうと思っていたんですが、どうもこのところ、全く違う本をまとめ読みしていて、どうやら当分読みそうにありません 苦笑)
この人、風景画の巨匠なんですが、情けないことに 苦笑)人物画が苦手だったんですね。なので仲良しの、
以前紹介したクエンティン・マサイスなんかに人物像だけを描いてもらったりしているんですね。もっともこの時代のこういう合作は常識なんですが。
なんでこういうネーデルラントの絵に魅了されるのか、よくわからないんですが、昔からなんとなくこういう褐色や緑や青の色合いの絵が好きだったんですね。それと輪郭がくっきりした、なんか空気が澄み切ったような感じや、絵の中の世界のたたずまいとでもいうのか、穏やかでゆったりと時間が流れているような感じが好きなんです。
最近むちゃくちゃブームになっているフェルメールなんかにもそういう時間の流れというか事物のたたずまいというか、そういうものが感じられるんだけど、でもフェルメールに比べれば絵のレベルとしては、たとえば構図やデッサン力なんかも含めて、かなり劣ると思われるパティニールの方が好きです。まあ、描く対象が全く違うし比べる方がおかしいのかもしれないけど。
ちなみに私のパソコン、ランダムに出てくるスクリーンセーバーの中のひとつはパティニールの「カロンの渡し守」 笑)

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https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1b/Crossing_the_River_Styx.jpg
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