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ウィーン美術史美術館・風景画の誕生展

2015.09.25.23:00

久しぶりに都心に出たので渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで表題の展覧会を見てきました。

地味な展覧会なのか、それとも雨のせいなのか、あまり人が入っていませんでしたが、僕としては大好きな画家の一人ヨアヒム・パティニールが一枚あったので、絶対見たいと思っていたのでした。

この画家は残っている確実な絵は10枚ぐらいしか無く生涯も謎。だから、ほとんど知られていないと思いますが、個人的には15世紀、16世紀のネーデルラントの画家たちについて書かれたマックス・フリートレンダーの古典的な名著「ネーデルラント絵画史」で知って以来、どうにも気になってしょうがない画家の一人。


さらに最近「青のパティニール」という本も出版されました。


本屋で見て、もう完全に衝動買い。読んでから必ずブログに書こうと思っていたんですが、どうもこのところ、全く違う本をまとめ読みしていて、どうやら当分読みそうにありません 苦笑)

この人、風景画の巨匠なんですが、情けないことに 苦笑)人物画が苦手だったんですね。なので仲良しの、以前紹介したクエンティン・マサイスなんかに人物像だけを描いてもらったりしているんですね。もっともこの時代のこういう合作は常識なんですが。

なんでこういうネーデルラントの絵に魅了されるのか、よくわからないんですが、昔からなんとなくこういう褐色や緑や青の色合いの絵が好きだったんですね。それと輪郭がくっきりした、なんか空気が澄み切ったような感じや、絵の中の世界のたたずまいとでもいうのか、穏やかでゆったりと時間が流れているような感じが好きなんです。

最近むちゃくちゃブームになっているフェルメールなんかにもそういう時間の流れというか事物のたたずまいというか、そういうものが感じられるんだけど、でもフェルメールに比べれば絵のレベルとしては、たとえば構図やデッサン力なんかも含めて、かなり劣ると思われるパティニールの方が好きです。まあ、描く対象が全く違うし比べる方がおかしいのかもしれないけど。

ちなみに私のパソコン、ランダムに出てくるスクリーンセーバーの中のひとつはパティニールの「カロンの渡し守」 笑)

300px-Crossing_the_River_Styx.jpg
©  https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1b/Crossing_the_River_Styx.jpg



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アンコウ
基本的に16、17世紀のネーデルラントおよびイタリアの風景に関連する絵画展という感じ。ベリー公の時祷書のミニアチュアも風景を描いているって言うことで複製が展示されているけど、これって言い出すとミニアチュアはどれも風景を描いているって言えるんじゃないだろうか? たとえばファン・エイクの残されている最初の絵とされるミニアチュア、イエスのヨハネによる洗礼も風景だしね。

昔聞いた話だと、西洋の風景はあくまで人物の後ろに在るものなのに対して、東洋では風景がメインで、その中に点景のように人物が描かれているっていうんだけどね。まあ、風景画っていうと余りにユルフンかなっていう気もするよね。
2015.09.26 21:43
CYPRESS
この展覧会、「ボス」の文字発見。
え、どっかの祭壇画、引きはがして持ってくる?、と目の色変えそうになったら、「の模倣者」の余計な4文字(溜息)。

日本人は印象派大好きだし、東京都美術館でモネの回顧展やってるから、そっちに行ってるでしょう。

西欧絵画で風景を純粋に風景画として描いたのはアルブレヒト・アルトドルファーが最初と中学時代に読んだ記憶があり、今回期待してたんですが、
来てない様ですな。
ヒエロニムス・ボスは無いけど12月までやってるんで、これも見に行く予定です。
2015.09.26 01:23

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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