fc2ブログ
2023 05 << 123456789101112131415161718192021222324252627282930>> 2023 07

今日の東京新聞夕刊から

2015.09.19.23:14

「安保法の成立は、その中身において日本の平和主義を踏みつけ、手続きにおいては、私たちの民主主義をも傷つけた。」(東京新聞喜聞広典)

前半ももちろんだけど、ただ、「平和主義」はすでに小泉の時に踏みつけられたと思っている。だけど、今回は、特に後半の「手続き」の問題は大きいと思う。こういうやり方を一回やってしまった以上、この後、このようなやり方は続くだろう。これは何も自民だけのことではない。政権が変わっても、きっと同じようなことは起きるだろう。すでに先例がある、と言われたら、それなりに説得力をもつものだろう。一度はずれてしまったタガはもどらない。開いてしまったパンドラの箱はもう戻せない。たぶん、なにかとてつもないこっぴどい目に遇わない限り、戻らない。いや、こっぴどい目に遇っても戻らないのかもしれない。同じく今日の東京新聞の夕刊に出ていたペシャワール会の中村哲さんの話。この人は火野葦平の甥なのだそうだ。火野葦平は日中戦争に従軍して「土と兵隊」や「麦と兵隊」を書いて、大ベストセラー作家になった。

「米英撃滅と叫んでいた軍人が、今度は進駐軍相手のバーを開く。敗戦を境に、多くの日本人は器用に転身した。でも葦平は十年以上悩み続けた。」(。。。)(火野葦平の)遺作『革命前後』では、自らの戦争責任を問うた。作品に登場する戦争作家は「あんたは戦地で文章書いて大もうけ」と、元兵士に批判される。「逆に言えば、戦後の日本人の多くは葦平のような徹底的な悩み方をしなかった(。。。)大震災が起きたと思ったら、オリンピックで騒いでいる。帰国するたび、違う惑星に来たような気がする。日本人はみんなで動いて、その動きに乗れない人間をはじく」

こうした敗戦時の日本人のみっともなさは話としてよく聞く。同じく東京新聞の「大波小波」というコラムでも、敗戦から一ヶ月後の高見順の日記にある終戦時の首相の鈴木貫太郎大将と米人記者の懇談を批判する文を引用している。

「政治というものは面白い。国民を欺いても平気なのである。(。。。)『正しい認識』を持ちえなかった国民をまるで何か無知扱い、馬鹿扱いだ。」

僕が今回の安保法案に反対する理由は簡単だ。誰かを犠牲にして、自分が豊かで快適な生活を続けることが、僕らの社会にとって良いこと(あえて「正義」という言葉を使いたい)だとは思わないからだ。だから、僕らは誰かの犠牲を前提にした快適な生き方を変えなければならない。その覚悟が必要だと思う。



にほんブログ村 自転車ブログへ
にほんブログ村
送料無料!お取り寄せ通販特集
関連記事
スポンサーサイト



comment

アンコウ
CYPRESSさん、

コメントありがとう。 じつは今朝ほど派手に左手の親指、人差し指、中指を火傷してしまって、満足にキーボードが叩けないんですよ。

徴兵制は、もうことここに及んだなら、もう導入しろ、と、逆説的に思っています。そうすりゃ、みんな目を覚ますでしょうし、前にも書いたように、政治家の息子も金持ちの息子もみんな、なんかわけわからん古兵のオヤジに理不尽に殴られれば、さすがに分かるだろうと思うわけです。あ〜、以上はものすごい悪い冗談ですよ。

ただね、そうならないだろうと思うのは、CYPRESSさんは広瀬隆だけど、ぼくは堤未果の本で、この格差社会、前にも書いたように、貧乏人は原発か軍隊へ行けというかたちができるような気がしているんですよ。現実に格差をさらに広げようとする政策がどんどん進行中だしね。どんどん犠牲を強いる社会になりつつあるような気がしてます。

あ〜ん、指が不自由でものすごいストレスなので、このへんでまたね。
2015.09.20 23:38
CYPRESS
追記
書き忘れました。
劣化ウラン弾に使われるウラン238の半減期は、
45億年
です。
2015.09.20 02:04
CYPRESS
今回の法案賛成派は、危険や可能性について全く考慮に入れていません。
例えば徴兵制。
自衛隊では現在でも既に必要な人員に対しぎりぎりの人数でやっているのに、
今後少子高齢化が進み人口減少は避けられないから、徴兵制が始まる可能性の方が高い。
田村一等兵(笑)と同じ兵卒に関しては、戦前と違い予備役が少なく全然足りないらしい。
派遣されても後方の安全な所で支援活動と言っても戦場の安全な場所なんぞ存在するはず無し。
ゲリラ戦とテロリストの時代だから派遣されれば日本に帰還するまで緊張の解ける時間は一秒も無し。

更に戦闘が起こらなくても、敵味方に関係なく遺棄された化学薬品、化学製品等で汚染されている可能性、また不発弾の可能性も否定出来ず、こういう危険も否定出来ません。
中でも対戦車攻撃に極普通に使われるようになった劣化ウラン弾の存在が非常に危険であり、恐ろしい。
合衆国連邦政府は核兵器と癌や白血病との関連を否定しているので、
核兵器ではない劣化ウラン弾との癌等の病気との関係を認めるはずが無く、
関係の存在すら認めないでしょう。
劣化ウラン弾は戦車の装甲板に命中すると運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、
先端は1200℃以上になりウランの溶解温度を超え、一部が溶解細分化、粉じんの様な物になるらしい。
その細分化した物質が人体に入ると、放射能で一番恐ろしい内部被ばくを起こします。
放射能の半減期の意味を知っていれば、内部被ばくの恐怖が死ぬまで続くのを理解出来るでしょう。

戦闘で死者が自衛隊員でも出れば志願者は減るでしょう。
しかしそれだけではなく、
帰還した自衛隊員が戦闘疲労症候群で心を病むだけでなく、白血病や癌が多発していると分かればいくら高給好待遇にしても志願する人間が今以上に減って当然。
そうなれば、隊員確保の方法は一つのみ、徴兵制。

まぁ、その他色々書くべき事はありますが、これ位で今回は終わり。

さて、アメリカを自由と平等と民主主義の天国であり、理想国家と思ってる人が多いでしょう。
まぁ他の国と同じでどうしようもない国の一つです。
泥棒貴族コーネリアス・バンダービルトを筆頭に先住民から土地を力づくで奪い、建国当初からやってる事がいかがわしく、胡散臭い。
集英社新書から出ている広瀬隆の本を薦めます。
「アメリカの巨大軍需産業」
「アメリカの保守本流」
「アメリカの経済支配者たち」
アメリカと言う国家が無くならない限り、地上に平和は訪れないなぁ…
日本と韓国、北朝鮮、中国が親密にならないのを一番望んでいるのは我等東アジアの国々ではなく、アメリカ。
と、暗澹な気分(笑)にしてくれる本です。
2015.09.20 01:57

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://tatsuya1956.blog48.fc2.com/tb.php/2330-fbf2ff7e

プロフィール

アンコウ

アンコウ
**********************
あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

カテゴリー

openclose

FC2カウンター

Amazon

月別アーカイブ

検索フォーム