コメントを下さった方が紹介してくれた本だ。10年ぐらい前の通販生活で紹介されていたのを覚えている。そしていま、10年前の予感が現実になろうとしているので、今回改訂版が出版された。
戦争ができるような国になるまでには、こんなことが起こると、各ページにそれぞれ、
自衛隊の変質
政府だけで戦争開始の決定ができるようになる
TVや新聞の報道統制・大本営化
戦争のための日常的訓練
学校での教育
国民同士の監視と密告
一般人の軍隊協力
戦争のための増税
憲法改悪
犠牲者・戦死者は国際貢献のため
個人の命より国が大切
ということが絵とともに分かりやすく書かれる。なにしろ、今の日本がそのまま描かれている。錯覚ではない。まさにこの本の預言通りになってしまった。なるほど、まだ「戦争のための日常的訓練」や「学校での教育」は行われていない(と思う)し、戦死者もまだ出ていないが、これが現実のものには絶対にならない、なんて言うノーテンキな日本人は、保守派の人間も含めていないだろう。ただ、そのとおりだが中国が怖いから、このままでいいのだ、という人はいるかもしれない。
でも、同じ日本人の若者(=自衛隊員)に犠牲を強いるような社会でいいのだろうか? あるいは中国との軍拡競争(=チキンゲーム)を続けていくのでいいというのだろうか? 軍事費だってどんどん増えていくわけだ。
あとがきで、これらのテーマは、それぞれジグソーパズルのピースのようで、すべてが組み合って戦争のできる国という大きな絵が見えてくるというのだが、この10年の間に漠然とした不安に過ぎなかったものが、見事に(むろん反語的な意味だ)大きな絵になってしまった。そして、今まさに最後のピースがはめ込まれようとしている。

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