唐突ですが、ニキ・テルプストラ

は格好良い!
テルピーについては、これまでにも何度か書いたことがありますが、個人的にはプロトンの中で一番格好良いと思いますね。勇気があるし潔(いさぎよ)い。いつだかの世界戦でもラスト1キロでアタックしたシーンがありましたし、豪雨のオランダ選手権で優勝したときのアタックも、去年のパリ〜ルーベのアタックも凄かった。昨日は特にサングラスをしていなかったのが、個人的には二重丸です 笑)
とはいうものの、エティックス、今回も先頭に2人いながら勝てませんでした。パオリーニ

は昨今はやりの髭面でしたが、赤毛のヒゲって、どうも汚らしくてね 笑)しかし、ミラノ〜サンレモでもポッジオで遅れそうなクリストフ

を引き上げて、最後は引っ張りまくってましたから、このぐらいのご褒美は当然と言えば当然でしょうか。
しかしすごいレースでした。どうしてもこういうひどい天候状態って、記憶に残る劇的なレースになりがちです。ツィオレク

が優勝したミラノ〜サンレモとか、1988年のジロの雪のガヴィア峠のハンプステン

とブロェーキンク

、イノー

が優勝した大雪のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、あるいは1956年のジロの雪のボンド—ネ峠のシャルリ・ガォル

、1926年のツールの嵐のピレネー、もっと遡れば鍛冶屋でフォークをなおしたクリストフ

が優勝した1910年のミラノ〜サンレモなんか完走者8人ですからね。おっと、どうも極端に走りがちです 苦笑)
しかし正面からの映像で、集団がコーナーでもないのに、みんな左側へ傾いていたのなんて見た記憶があまりありませんでした。強風に煽られて自転車がふらっと横へぶれるんだもんね。集団で走っていたって怖いでしょうね。エシュロンがたくさんできて、それはそれで美しいんですが、走っている選手はたまったもんじゃないですね。
マルティン・ヴェリッツ

やエドヴァルト・ボアソン=ハーゲン

は落車して鎖骨骨折、残りのクラシックシーズンはパア。ヘルト・ステフマンス

は運河に転落したそうです。チームメイトのグレゴリイ・ラスト

の話。「ヘルトが河で泳いでいるのを見たときにはショックだったね。今日みたいなのって初体験だよ」
先頭集団で、優勝候補ナンバーワンとしてモロにマークされて散々だったけど、結局3位になったゲラント・トーマス

も強風のせいで側溝に転落したそうです。「自転車に乗ってるのがとても難しかった。ちょっとだけラッキーだったのは最後の方で条件が少し良くなったことかな」
連覇を期待されたデーゲンコルプ

はジャイアント・アルペツィンの他のチームメイトたちと同様リタイア。ちなみにジャイアントはジコ・ヴァイテンス

以外の7人は全部リタイアでしたが、AG2Rやランプレ・メリダ、キャノンデール・ガーミンなんか全員リタイアですからね。デーゲンコルプのツィートです。「今日の風は狂ってたね。落車しなかっただけでもうムチャうれしいよ」
これに、同じくリタイアしたリュディガー・ゼーリヒ

がすかさずコメント。「今日は素晴らしいクルージングだったね」
スカイのベルント・アイゼル

はセイリングのサイトに書かれていた「風速45ノット以上になったら救命胴衣よりも坊さんが必要」という言葉を引用して、「今日は俺たちそのぐらいの風速の中を走ったぜ。ビッグショーだったのか、それともただのバカか?」
シルヴァン・シャヴァネル

やそのIAMのチーム監督は「天候条件で非常にハードになるのがクラシックだ。でも今回は選手の安全を考えれば、この風は限界だった。レースはしばらくの区間をニュートラルにしたほうが良かっただろう。風はなにしろ強すぎた。コミッセールや主催者は選手を危険にさらすべきではないのは、わかりきったことだ」と言ってます。
まあ、TV画面の前で見ているぶんには、とても面白かったですけどね。

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