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「ショア」20年ぶりの上映と「ヒトラー・チルドレン」

2015.02.12.12:00

先日、トレブリンカ絶滅収容所の元所長だったシュタングルのインタビュー「人間の暗闇」について紹介したときに、ちょっとだけ触れたドキュメンタリー映画「ショア」、今朝の東京新聞に20年ぶりに東京渋谷の映画館で上映されると出ていました。だけど、なにしろ9時間半、しかもただ現在の現場の風景と人が喋ってるシーンだけで、映像的にはなんら刺激的なものはないですからね。それなりの覚悟がないと見ることはできないですね。

私は実はこのドキュメンタリー、大昔にTVで放映されたときに見ましたが、正直に言うと途中で何度も寝ました。今回、上記の「人間の暗闇」を読みながら撮っておいたビデオを4日に分けて見直してみましたが、やっぱり9時間半を映画館で一気に、というだけの体力はとてもないです。

そういえば、一週間ほど前にNHKのBSの世界のドキュメンタリーで「ヒトラー・チルドレン」というのをやっていました。ヘルマン・ゲーリングやヒムラーを伯父に持つ女性や、アウシュヴィッツの所長ヘスの孫、シンドラーのリストで極悪非道な収容所所長として出てきたアモン・ゲートの娘とか、悪名高い東部地区総督のフランクの息子、みんな戦犯として処刑されたり、敗戦時に自殺したナチスの戦犯たちの親族です。まあ、お気の毒としか言いようがないんですが、出てきた人たちはみな正面から祖父や伯父や父がやった非人間的な行為を厳しく非難している人たちでした。ヘスの孫などは、今目の前に祖父がいたらこの手で絞め殺してやりたいとまで言います。だけど、彼らの話の中にも出てくるけど、一族の多くは彼らを擁護し、ナチスがやったと言われている犯罪的行為は全て嘘であると言っているそうです。父や祖父を否定しなければならないなんていうのは想像できないほど辛いことで、親族であれば、ほとんどの人はそれに耐えられないのでしょう。

同じく今朝の東京新聞、「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目になる」という文句で知られている元ドイツ大統領ヴァイツゼッカーの葬儀の記事が載っていました。現大統領のガウクの弔辞の言葉が印象的です。ヴァイツゼッカーの言葉は「誰も気付いていないことを言ったからではなく、その時点でさえ知りたくないと思う人たちがいる中で、国民が知らなければならないことを語った」と言っています。こういう言葉を読むと、権力者たちがヴァイツゼッカーと真逆の方向を向いている現在の日本を連想せざるを得ないです。

こういう記事を書くと、またぞろネトウヨのコメントが来るのかもしれません。「あなたはいつもそうだよね」なんてね 苦笑) なにしろ、YouTube に挙げられている「ヒトラー・チルドレン」へのコメントはネトウヨの暴言だらけだし、「ショア」についてもイスラエルの陰謀というのをあちこちで見かけますからね。



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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

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