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「刑事フォイル」続きが見たい!

2014.09.10.18:56

ネルツ君、一昨日のステージで19位は立派でした。総合でも22位。移籍して弱小チームで良いからエース待遇でアシストつけてもらったらベスト10も狙えるんじゃないか、なんて思いたいけどねぇ。。。

というわけで、しつこく「刑事フォイル」です。全16話、見終わってしまいました。あの終わり方はすごい、と思ったけど、どうやら英国本国では続編が現在もまだ作られているそうです。それを知るとどうやっても見たくなります。ミステリーチャンネルさん、HPにも投稿したけど、是非、お願いします。

なにしろ以前にも書いたように、善と悪なんていう二元論じゃない。いろんな意味で深いし、奥行きはあるし、単純化させない。単純な敵味方ではなく、ドイツ人も普通の人間であり、イギリス人も普通の人間、どちらも嘘をつくし、ずるいこともすれば、場合によっては殺人も犯す一方で、立派な行動をとる者もいる。戦争で毎日何百人もの人間が死んでいるなかで、被害者一人の殺人事件の犯人を追うことの意味、あるいは国内で一人の人間を殺せば(当時のイギリスでは)死刑なのに、戦場での殺人者は英雄になる。こういう矛盾。戦争で勝つために必要な人材なら、殺人であっても目をつぶるべきなのかどうなのか。

事件を通じていろんなことが考えられるわけです。そしてフォイルはぶれない! なんと格好良いことか! 最近はフォイルのちょっと口の右側を上げた表情を思わず真似している自分に気が付きます 笑)あの帽子とコートも真似したいけど、とても僕のスタイルではないので諦めますが 笑)

以前ちょっとだけ紹介した「ヒトラー演説」のときにも書いたけど、○か×かという反知性的なやりかたとは全く違う。世の中は、そして人間は、そんな単純なものではない。拙ブログのメインテーマの一つ、普通の人が悪いことをしたり良いことをしたりするから、人間は恐ろしくもあれば美しくもあるんだということです。こういうドラマは必然的に身内にも悪いことをする奴はいるということになる。

良く言われていることだけど、日本では警官が犯人というドラマはほとんどないですね。(いや、ぼくはあまりTVドラマって見ないから、あるのかもしれないけど、もしあるなら指摘してください)たとえばハリソン・フォードの映画に「刑事ジョン・ブック」という、個人的にはハリソン・フォードの映画では一番だと思っている映画があります。

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これは始まって早々に種明かしされるけど、犯人は警官。また、たしかダーティハリーシリーズにも警官が犯人というのがあったように記憶してます。そういう海外映画やドラマはたくさんあると思います。日本のように警察が善玉で悪い奴をやっつけるというパターンは物事を単純化させることで、善悪がはっきりして分かりやすい。だけど一方で、これはお上(かみ)は絶対間違えないっていうものでしょう。これって一般の庶民だけでなく、お上自らがそう思っているふしがあるし、ひょっとしたら、お上自らが、「お上は間違えない」という呪文に呪縛されているのかもしれません。多くの冤罪事件や、不祥事の握りつぶし事件を思い浮かべればそんなはずないのはわかりきってるんですけどね。

こういうパターンを一般の人まで信じ切っているから、刑事フォイルのような複雑で多面的なドラマはあまり日本では受けないのかもしれません。だけど、こういう単純化(=反知性主義=無教養)が、日本社会に蔓延しきっているんじゃないですかね?フォイルを見ていて、そんな風に感じました。



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comment

アンコウ
CYPRESSさん、

まあ、アメリカは色々言われても、良識的な人はたくさんいるわけでね。政府や権力者を本気で批判する映画はたくさんあるんでしょうけどね。

英国製の「刑事フォイル」、機会があれば是非ご覧くださいませ。
2014.09.27 22:40
CYPRESS
このエンタメ系から窺える各国の事情はかなり書けるけど、ほんの少しだけ(笑)。

ダーティ・ハリーシリーズで警官が犯人なのは2作目。
正義と法律、どちらを守るか、どちらが重要か、という内容。
つまり目的が手段を正当化してもいいのか、と問いかけています。

日本じゃ「そんなのかんけーねー」(笑)と正義のためなら何でもアリが殆ど。
ここ数年になってようやく無断で刑事が人様の家に入らなくなった(笑)。

アメリカのミランダウォーニングは日本でも有名になりご存じの方も多いかと。
おそらく日本でエンタメ系で初めて知られたのは刑事コジャックシリーズの元になった長編ドラマ「刑事コジャック/マーカス=ネルソン殺人事件」。
ミランダウォーニングが出来る元になった事件をドラマ化。
アメリカじゃ被疑者の尋問の際、弁護士同伴は当然で警察の質問に一づつ弁護士に答えても大丈夫かと尋ねられる程。
アメリカでは同国人の権利や人権を手厚く守るのに、価値観が違う国に対する態度と行為との違いに茫然であります。

アメリカにあって日本に無いのが弁護士が活躍する法廷物。
と言っても小説しか読んでないんだけど(笑)。
ディベイトが無い日本だから日本じゃ出来なくて当然だけど、市民がお上を打ち負かす物だからなぁ。
水戸黄門系が大人気の国じゃそういう物を作ろうと思う事も無いんでしょう。

クリント・イーストウッドは以前にも書いたけど、銃の演出から穏当で穏健なのが分かります。
最近渡辺謙主演で日本でリメイク版が作られた「許されざるもの」の主人公は明らかに戦闘疲労症候群を暗示していた。
空軍で准将にまで昇進しながらも、戦争映画に出なかったジェームズ・スチュワート、
「ジョニーは戦場へ行った」のドルトン・トランポ、
手足の千切れたアメリカ兵が泣き喚く病院のカットを入れた「カジュアリティーズ」のブライアン・デ・パーマ、
と並ぶ良識派。
アメリカのミーディアは決して手足の千切れたアメリカ兵の写真や映像を公表しない不文律が昔からあります。
いつからだったからは忘れたけど、ベトナムの時は既に在りましたな。
2014.09.27 17:34

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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