うーむ、こればっかりはネタバレしちゃうわけにはいかない。ストーリーはおろかテーマも言えない。
主人公は小学校5年の女の子。なんの予備知識もなしで読むと、ちょうどまんなかあたりから、少しずつ状況がわかってきて、ああ、こういう話か、と納得する。だから、是非予備知識なしで読んで欲しいところ。だからアマゾンレビュは要注意ね。結構ネタバレしてます 笑) かくいう僕も新聞の文芸欄だったかで題名だけ見ただけで、まったく予備知識なしで読みました。で、読み始めたらやめられなくなった。
表題のボラードって言うのは、桟橋にある、船の係留ロープを固定するための頑丈な鉄の棒のことらしい。みんなで一緒に波に揺れてなくちゃいけない。頑丈に動かないのは病気なんだ。
ちょっとカフカ的というかSF的というか。。。ただメッセージ性はものすごく強い、というか、そのままだね。でもね、今の日本という国は本当にカフカの世界みたいだし、一昔前のSFの悲観的な未来像がそのまま現実になっちゃってるからね。こんなブログを書いている僕もきっとボラード病だな。
前回書いた「原発ホワイトアウト」と比べて、小説っていうのはやっぱりこういうものだよね、こうじゃなくちゃ小説じゃないよね、と言いたいところだ。是非読んでみて下さい。

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