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若杉冽「原発ホワイトアウト」感想(ネタバレ注意)

2014.08.19.00:01


原発ホワイトアウト原発ホワイトアウト
(2013/09/12)
若杉 冽

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今年の初め頃かなり話題になっていた本だけど、やっと読んだ。いやぁ、読んでいて胸くそが悪くなった。官僚たち、政治家たちの国民を馬鹿にしきった言葉は、本音だろうっていうぐらいのリアリティ。たとえば、エネルギー庁の官僚の次のようなモノローグなんてどうだろう。

「それにしても、大衆は常に愚かで、そして暇だ。衆愚というのはこういう連中のことを言うのだろう。こいつらの言うことを聞いていたのでは、国の将来を誤ることになる。(中略)原子力エネルギーから一切背を向けるというのは、火傷や山勝ちをおこした原始人が火を使わなくなるのに等しい。(中略)現在の大衆は、原始人よりも粗野で愚かで短絡的だ。」(78)

虚実ないまぜで、政党こそ保守党と民自党と名前は変わっているが、小泉や田中真紀子、佐藤優とか鈴木宗男とかの名前がそのまま出てくるし(あくまで名前だけだけど)、モデルも特定できる登場人物がたくさんでてくる。

正直に言ってこの手の政治小説はこれまで読んだことがなかった。読もうと思ったこともなかった。そして読んでいても、小説としてのおもしろさは感じなかった。とくに最後が外国人のスパイによるテロというのが、なんか話をつまらないものにしたと思う。プロローグと終章はいらないな。

可能性として、権力はここまでできる、ということなんだろうけど、本当にこうなっているわけじゃないだろう。この小説に書かれているところまでやれば、さすがに馬鹿にされきっている一般大衆だって立ち上がるだろう、と思いたいけどね。実際、反対派の知事は、フクシマ以前だと佐藤栄佐久元知事のように、今となってみれば完全に「はめられた」ケースはあっても、今のところこの小説のモデルとおぼしき泉田新潟県知事は「まだ」はめられていないし、同じく反原発俳優で議員の山本太郎も逮捕されていない。反原発デモでも大量逮捕者はでていない。


知事抹殺 つくられた福島県汚職事件知事抹殺 つくられた福島県汚職事件
(2009/09/10)
佐藤 栄佐久

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ただ、昨今の政治家たちの情緒的な物言いで簡単に頷く人々の多さに、ひょっとして人々は馬鹿にされることに喜びを感じているんじゃないのか、と思いたくもなる。


宇宙が始まる前には何があったのか?宇宙が始まる前には何があったのか?
(2013/11/29)
ローレンス クラウス

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唐突に話は変わって、少し前に読んだんだけど、ローレンス・クラウスの、これも話題になった本「宇宙が始まる前には何があったのか?」を読んだときは、人類は宇宙の始まりと終わりを、ここまで正確に推定できるようになったんだ、と人間の能力に感動したし、僕ら生物の体を構成する原子はすべて、かつて爆発した星の中に存在していたもので、言葉の最も正確な意味で、僕らは星の子どもであり、星屑でできているのだという言葉にはずいぶん心打たれた。

とくにビッグバンの始まる前は無だったが、そうしたなにもない状態は不安定なのだというのは、わかったようなわからないような狐につままれたような気持ちにさせられたが、しかし、われわれは目的もなく生まれては消える宇宙のなかで、意味のある人生を生きようと努力している、という無神論の立場からの言葉も感動的だった。

だけど、地球上に目を向けると、相も変わらず人は殺し合い、欲望に目が眩んで留まることを知らない。人間は宇宙にロケットを打ち上げ、宇宙の始まりを推測し、その推測を裏付ける証拠を見つけることはできるようになったが、自分自身の心のことはなにもできない。たかだか100年の人生、宇宙に目を向けると、なんとも馬鹿馬鹿しくなる。



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comment

arturo
アンコウ様。
結局、確かにボルトの話に戻っちゃいましたね、、、。(やるんじゃなかった!?こっちはコマネチどうこう、、と書いたりしたけど、どうあがいたところで、比べないものは比べられない!?。こればかりは動かしようがない、、。タイムスクープハンターみたいにタイムワープ技術が必要!?(笑)でも、こっちの新ネタ記載に反応がないフラストレーション、アリ!?(笑)
  でも、まあ”想像するのは楽しい”との事なので、まあ喜んでいいんじゃあないか!?な結論!?。
  只、インドゥラインを押したのは、(確かにどの道比べられない話だけど、、くどいけどね、、、)あのメンバーの中で、出力的に1番、かつ、空力的に最もマイナス、ではないか?と言うのが根拠にはなってはいますが、、。(しかし何度も言うとおり、比べられないものは比べられない、、、)
 オスカーエッグの画像見ました。僕が浮間で見たのは、もっと、真横の写真で、かつ、疾走中だった感じがしました。が、どの道、同じ元ネタなのは動かないと思われます。しかし他の画像を見ていると、先に書いた対談記事、その中で、自転車は流線型にならない代わりに、カバーを被せたりした物が現れた、旨、書いてあった記憶がありますが、それを彷彿とさせる画像ですね。(恐らく、全ての画像、K原名人は、心当たり有りと思われる、、、。ネットでクリック、で知ってる、じゃあなくて、とっく、20年以上前に知っていた、と言うのがここでのポイント、、。)
 しかし全く関係ないけど、アンコウ様のブログは、毎日のアクセス数が分かるようになってるんですね。知りませんでした。(無知で申し訳ない!?(笑))。僕の投稿があるとアクセスが増える!?(なんてことないか!?)
2014.09.04 06:15
アンコウ
アワーレコードはどうでしょうね。ウサイン・ボルトの蒸し返しじゃないけど、いろんな面で技術やトレーニング方法は革新されていくし、物理的な面でいえばタイヤや走路も昔より絶対に良くなっているだろうし、完全に同じ条件でパンターニとフエンテがヨーイ、ドンというのはできないしね。

ボルトの9秒5とかの記録だって、たとえば初めて10.00秒で走った60年代のアルミン・ハリー(この人は超変わり者で、カンバーバッチのホームズ並みに嫌な奴だったらしい)や、初めて9秒台を出したハインズと、現代の同じ条件で走ればどうなるかねぇ。想像するのは楽しいけどね。まあ、こういうのはいろんなスポーツに言えますね。沢村が現代に甦れば何キロのボールを投げるのか、当時の江夏とか尾崎とか村山とかの剛速球投手は一体どのぐらいの速さのボールを投げてたのか。ビデオが残っている後者たちなんかはそのうちデジタルで分かるようになるかもしれないけどね。でも、仮にできても、数字だけを今と比べても無意味だろうしね。しかし、こういう話はおもしろいですよ。想像はいくらでもできますからね。

エッグの写真、ネットで検索したら、ありました。http://www.classicrendezvous.com/France/bicycles/Egg_Oscar.htmとかhttp://gsign.linuxpl.eu/2kola/2historia.htmlとか。 アマンダの千葉さんのところにビデオがあると聞いたことがあるけど、あれはオスカー・エッグじゃなかったかもしれません。YouTubeにはないや。
2014.09.03 19:19
arturo


  そうなんです。飛行船、と言う形容がピッタリですね。いずれにしても、あんな事をやる、つまりはあの当時の時点で、”認識”していた、と言う事は言えるかと、、、。
  DHバーの件、確かの新興のスポーツ、トライアスロンなんてのは、”伝統”あるロード界からすれば、当時、ハナからバカにしていた、そんな要素はあったかも知れませんね。
  実際、パーツを細かく”流線型”にしても、効果なんてのは知れてる訳だし、あの通り、ライディングフォームを流線型にした方が、前面投影面積上の向上は明白なんでしょうね。前にも書きましたが、スーパーマン禁止の後、アワーレコードラッシュが途絶えてしまい、結果、空力関係世代(モゼール以降)の記録、全て抹消処分になった時、これで1番損したのはインドゥラインじゃあないかなぁ、、、旨。書き足しとくと、仮にもっと早くそうしていたら、アワーレコードホルダーは今インドゥラインだったかも!?。ウッ、これこそ歴史にIFは禁物な話題!?。
  受け売りついでに、シマノがDAのAXを出した時、広告上ではかなりのエアロ効果をビジュアルで歌っていましたが、やっぱり専門家から見れば、「アレが出た時、僕はもう空力の知識があったんで、アレがインチキだと言うのはひと目で直ぐ分かりました。」と言う事でした。(実際、コンセプトの殆どは消滅している!?)
  ヒットラーの、、時は電車、、の件、K原名人のセリフは、勿論、飛行機に限定していた訳ではなく、”乗り物”と言う事でした。(詳しくは、あのニューサイの当該記事、談論風発、と言う対談記事ですが、そっちを参照してくれ、となる!?以前、カンパの意匠の件で、センターフォワードに打球を飛ばしてしまった(!?)際にも投稿登場していますが、、、同じ記事。)。ここでのポイントは、自転車はその時エアロ化しなかった。(「それが現代(ここで言う当時、まあ、80年頃のエアロブーム当時)になって見直されて来た、という事じゃないでしょうか、、、」と話は展開していく。)
2014.09.03 05:33
アンコウ
うーん、トライアスロンで使われているものをロードへ、というのは、ヨーロッパのプロ選手たち、監督たちにとっては、たぶん沽券(こけん)に関わるってことだったんでしょうね。

「ヒトラーの野望」では流線型は列車でしたね。

オスカー・エッグのやつは僕も写真を見たことがあります。飛行船みたいなやつがお尻の後ろに付いている奴。ただ、エッグは第一次大戦前が全盛期で、このヘンなのをつけて走ったのは引退してだいぶたってからみたいですね。

自転車をいくらエアロスタイルで流線型にしても、たいして効果がなかったのに、人間が流線型になったら(=スーパーマンスタイル)、ミシンだか洗濯機だかで作った手作り自転車でアマチュア選手のオーブリーが記録をあっさり塗り替えちゃいましたからねぇ。
2014.09.03 00:52
arturo
   そうなんですよね。確かに場違い投稿の感は否めないです、、、。で、反省して、本来のコーナーに投稿し直そう思ったのですが、前回同様、探し方が悪いのか、又見つからないので、怠慢にこっちに又投稿します。
  流線型の件、30年代で、それ以前は、人類が、高速な乗り物(=空気抵抗)を手にする機会がなかったから、まあ、それまでなかった、と言う事なのでしょうね、(馬位!?一番速いのは!?少なくとも産業革命以前は、、、)

  DHバーは空力、と言う点ではかなり理に叶っている、と言う事でしょう。少なくとも、モゼールファニーよりは、、、。先に空力の専門家の知り合い、、、と書きましたが、受け売りで書くと、空力と言う概念では、あのファニー、「全く意味がないですね。」と言う話でした(車輪の件は、ここではさておき、、。フレーム、ハンドル形状について、、、)。勿論、それを言い出すと、やっぱ、スーパーマンが空気の流れが良い、と言う話になりましたが、、。
 でもどこかで、読んだ記憶があります。誰かのコメントで、、(トライアスロンではとっくに使われていたのを、今まで着目しなかったのは)「手抜き以外の何物でもない、」旨、、、、。勿論、89年当時に、、、。

  サドルの後ろに付けるフィン、これは86年のツール、システムUですね。NHKのツール番組にも出てきた。番組の中でもアピュイドセルと名乗っていましたね。(ちょっと訳が違う気もするけど、それはさておき、、、)
  アンクティルの腰が高いの件、じゃあないですけど、あれも、どういう訳か、当時のNHKスタッフ、チャンと調べてあるのか、紹介の中で、「理論的には古くから知られていた、、、」と言う下りがあった記憶があります。
 実際、あれは大昔に既にあって、ここで又K原名人に登場して貰うと、「あんなものは目新しい物でもなんでもない!」と一喝され、30年代(ウッ、流線型の概念の出現!?)に既にオスカーエッグがアワーレコードに挑戦した時に、同様なものをつけてやっている。」と資料を出してきて、写真を誇示されました。見てみると、あの86年仕様どころか、後輪の後ろ端まであろうかと言う、超極長の”アピュイドセル”が付けられていました。
2014.09.02 20:45
アンコウ
Arturo さん、

ちょっと間が抜けてしまいました。しかし一連のコメント、あまりに場違いなところでやってない?? いつもコメントに返信という形でレスつけていたので、どの記事に対するコメントか気が付きませんでしたわ。

というわけで、流線型はおっしゃる通り30年代に始まったことで、これは以前全く別のエントリーで書いたNHKの映像の世紀の「ヒトラーの野望」のなかでも触れられていました。

DHバーは、あれは出てきたときはスコットバーとか言って、クワガタのツノみたいで、ものすごくアンバランスで格好悪かったですよねぇ。プロである以上速さを追求するのは当然だけど、速いかどうか分からない間は、格好悪いのはペケだよね。レモンが使って、格好悪いけど速いということが実証されて、初めてみんなが使い始めたっていうのは、保守的という言葉以上に、のどかな時代という印象を持ちます。

そういえば、カストラマだったっけ?ジタンの自転車のサドルの後ろに鮫のヒレを横にしたみたいなフィンをつけたやつ。あれも格好悪かった。こちらは一回だけで禁止になったんだっけ?
2014.09.01 23:57
arturo
フォームで追加ですが(僕は空力の専門家じゃあありませんが、まあ、そこはそこで、、、但し、いつかカンパの能書きを書いた時に登場して貰った知人に、極めて専門家の人がいます。かつ”銀輪煌く日々”を調達して貰った先方になるので、以前申し上げたようにアンコウ様にお礼を言いたいとの事で、いつか知り合って貰おうと思ってはいますが、、、。まあ、それはさておき、、、)今にして思えばアンクティルのフォームも後ろの腰が高い感じで、一寸イマイチですよね。ペダリング(回転)を取るか?空力を取るか?みたいなフォームですよね。現代であのフォームを”理想的”と言う人はもはや居ないかも!?。
  K原名人によると、1930年代に流線型と言う概念が生まれた事になっている!?。仮にこの通りなら、(かつ、この時代、飛行機を筆頭に乗り物に流線型の概念が取り込まれていく。しかし自転車だけは取り残された!?。)アンクティルの時代はとっくに後なので、取り立てて先進的、と言う事ではなかった、となる!?。なんか89年のDHバーの出現の時、トライアスロン界ではとっくに使っていたのに、ロードの方はいい加減遅れていた(保守的過ぎる)、と言われたのとニュアンスが似ている!?。

  フォームに戻すと、この辺はむしろコッピのフォームの方が、見た感じ、良い感じがします。後世のスーパーマンのフォームに近くて、、、(いかんせん、これは誇張し過ぎか!?笑)
  まあ、腰が高いのは、後世の選手、例えばインドゥラインやツッレみたいにTTが速い選手にも居た訳だし、よって、だから後進的、とまでは言えないとは思いますけどね、、、。
  昔のニューサイのシャニーの記事じゃあないですが、アンクティルが偉大なのは、あの時代に、(取り立てて先進的ではないかも知れないけど、たった今書いた通り、他業種との比較上、、)意図的に空力を意識して走った、と言う事なのかも!?。まあ、こっちの話題に特化し始めると、人材が集まらなかった、、と言う点でも、またロラン`バルト系の話題になっちゃうのかも!?。
2014.08.25 01:09
arturo
  確かにね。どうあがいても、比べられないものは、比べられない(笑)。コマネチが現代に現れても、満点ラッシュは出来ない!?(笑)。カタリーナ、ヴィット(ドイツ人ですよ!)金メダル2回の後、もう一回現れたけど、金メダルどころか、表彰台にも登らなかった。あれ!?、これは論点が違う気がする!?(笑)
  この上に議論を積み上げても、結論は出しようがない話では、あります。
 まあ、そもそも、その前提で書いたつもりなので、その前提で、続行してみます。
  ボルトに関連して言うなら、現代にメルクスが現れたら、現代のハイテクの恩恵にあずかった、よって更に、、、、、と言うのは異論なしですね。反面、あの時代に生きたからこそ、427勝とか出来た訳で、この記録はもはや(メルクス本人を以てしても、、、)二度と破られないでしょうね。

 オカーニャの逆転劇のメルクスの再アタック、マルセイユでしたっけ、これはレキップの何かの本で、(ツール発祥100年記念本だっけかな?!)わざわざ、見開きのページで扱っていたのを見た記憶がありますね。「オレ(達)は諦めていない!。」て感じを誇示するページではありました。しかし、”総動員”しても取り返したのを逆算すると、「後もう4回これやんの?」状態だった内容だったような、、、。
  いずれにしても、僕が会った人物(勿論、その手の類。プレスルームなど。勿論、この中に日本人はいません。”大御所”に尋ねたら、果たして何と言ったかな!?。まあ先方はフィリップ、ブリュネルとも”親友”だしなぁ、、、ナゾは尽きない!?で、)いずれの人物共に、「ひょっとしてあのまま続いていたら、逆転うっちゃり、、、」と言う趣旨の発言をした人物には過去、会った記憶がありません。アンコウ様が僕の統計上、第1号と言う言い方は出来てしまいます。(笑)
でも、彼の死は93年ジロで顔を見た後だったので、僕もショッキングなイメージがあります。(進行形!?)

  フエンテに欠けていたものは、TTもですが、スペイン人の友人(勿論、これまた、その手の類)に尋ねると、異口同音に「彼に欠けていたのは、調子の波だ。」、(それがなければ、、、、)しかし波が上になった状態だと、とんでもない走りをする。(かと思えば翌日はビリを走る、、、みたいなニュアンス。)。とにかく、以前、高田馬場で言った気がしますが。パンターニの全盛期、当時、サエコ、つまりチッポリーニのチームの監督だった、サルティー二氏のインタビュー記事を読んだ時の話で、(インタビューの大半はチッポーリーニ、ゴッティなど、チーム内についてですが、、、)話がパンターニに及ぶと、彼自身、この時」各監督の中では長老格になりつつあった訳ですが、「過去を振り返り、パンターニに匹敵する登坂能力を持った選手は二人しか心当たりがない。」そのうちの一人が彼と言う訳です。いかに突出していたか、、、。かつメルクスを苦しめたのも73年版です。二人のもう一人は、高田馬場也で言っていれば(昔投稿している!?)推測可能と思われるので省略(名前がチンプンカンプンだと、言っていなかった、とな
る!?)
  とにかくエチャーバリ氏の話とかの流れで言うと、後のJMヒメネスに近いニュアンスになるか?!。曰く「彼では、グランツールは獲れない。」
  デルガドの遅刻事件は、その通りです。あえて追加するとすれば、チームTTの後で加算された(勿論無関係ではない訳で、あれがなければ、これもない、、みたいな、、。)と言う点位でしょうか?。
  
2014.08.24 20:29
アンコウ
Arturo さん、

まあ、比べられないものは比べられない 笑) 技術の発展があるから、ウサイン・ボルトが人類史上最も早いタイムで100メートルを走った人間でしょうけど、現代に過去の名選手たちが生まれ変わって同じような最先端の走路と靴と練習方法で走ったら、どうなるかは分かりません。

シャーリー・ガォルやフェデリコ・バーモンテスが98年のツールに出ても、彼らの時代のままの自転車や練習方法や栄養の取り方、休息の取り方、ついでに薬の使い方 笑)だったら、パンターニに対抗どころか、完走すらおぼつかないでしょう。

71年のルイス・オカーニャは悲劇の選手として有名だけど、あのときの結果をステージごとに、昔追いかけたことがあるんだけど、メルクスがボロ負けした翌日のステージでメルクスはレース序盤からアシストを使ってスピードを上げさせて、オカーニャ集団をちぎって、かなりタイムを挽回しているんですよね。通常で考えればあのままオカーニャが優勝した確率が高いでしょうけど、ひょっとして、あのあとジリジリとメルクスが挽回していって、劇的な世紀の大うっちゃり、っていう可能性もゼロではなかったかもしれない。その点でもあのピレネーでの落車は残念でした。

ホセ・マヌエル・フエンテは総合を狙うにはTTが弱すぎたんでしょうね。バーモンテスとかフエンテとか、スペインの山岳スペシャリストは、昔の映像を見ると、みんなハンドルが高くて上半身が突っ立ってて、上半身を横揺れさせて、買い物自転車に乗ってるみたいなフォームでした。最近はさすがにそういう選手はいないですね。風洞実験とかでフォームはみんなものすごく管理されてしまったからねぇ。昔はアンクティルのフォームは理想的と言われたようだけど、裏を返せば、そういう科学がなかったから、みんな好き勝手なフォームで走っていたってことでしょうね。

オカーニャもフエンテも引退後の不遇さが似てて、それがいっそう悲劇性を高めます。

89年はデルガドがプロローグで遅刻しなければ。。。っていうこと? まあ、これもどうしようもないよね。
2014.08.24 16:03
arturo
アンコウ様。
   そうですね。ひょっとして、、、が仮にあるとしたら、もう何年か先でしょうね?。それまでに潰れずに右肩上がりを維持出来たら、確かに可能性はなくはないと想像します。ただね、フランス人のパブリックに戻ると、その20代前半で既にあっさり優勝しちゃう男たちを彼らは見てきているからね、、、。しかも、高齢者ばっかりでもないから、オジさん世代でも見てるから、ここがポイントかもね!?。
  この先、彼らがツールを獲るような事が起これば、歴史的には、テブネ位の同格位の扱いをうけることになるんじゃあ、、、と想像します。(勿論、5勝とかすりゃあ、話はこの限りではないけど、、、現実には、そこまでの議論はかなりキビしいでしょう、、、、)

  2位の顔を見ろ、はもろ同感ですね。よって、端的な例は、多数の退場者を出しつつも、98年の勝者の重みに、僕はケチをつけるつもりはないですね。

  反面、アンコウ様の”極論”は一寸異論がありますね、、、。(但し、現実のジモンディには成り立つ。これはマイク越しに本人の口から聞いた記憶があります。このセリフを出したジモンディに、場内は拍手。この場合、「良かったね」、の反対ですが、、)
  メルクスは確かに戦歴的に突出してるのは事実ですが、この4人がもしあいまみえたら、(イタリア、ビチスポルト誌なんかでも、ヒマネタで目にする事のある企画でもありますが、、、)これは一寸違うんじゃあ、歴史にIFは禁物なので断定不可能な話題ではありますが、、、。(その前提で、個人的には、定格出力的にはインドゥラインに1番分があったと思っている、、、しかし、、、)
  現実のメルクスは、先日出た、75年は一寸公平さに欠くとしても、しかし、少なくとも、71年のオカーニャはやりかけている訳で、(個人的には、ツール全体の中でも、3本の指に入る大チョンボ、悲劇だと思っている、、、釣り落とした魚の大きさでも、、、)オカーニャにやりかかった事が、彼らに出来ないか?と言う疑問も永遠について回る訳で、、、。只、星の潰し合いになるので、一人として5勝はないですね。(笑)
 ジロでもフエンテの方が押していたイメージも残っています。(勿論、フエンテにはメルクスにはない弱点があるのは承知で、これを以て、、、、とは言えないですけど、、、98年のパンターニみたいな事をするチャンスは常にあった、、みたいな、、、。まあIFは禁物ですが、、、)
  勝った男が1番強かった、でもないと言う端的な例は良く言われるのはやっぱ、89年でしょうか?但しこの場合、フィニョンではなく、デルガドですが、、、、。

  それから書き忘れ追加で言ったら、もし現代に、もう一回5勝男がルーアンに4人揃ったら、間違いなく、同じ歓声はミゲールにはないでしょうね
2014.08.23 18:16
アンコウ
人間って、いかに効率よく人を殺せるかを考えることができるんだよね。
2014.08.22 13:40
アンコウ
Arturoさん、

まあ、ロード選手のピークは27歳なんていわれてましたよね。ティボ・ピノもロマン・バルデも、まだツールに出てないバルギルなんかもみんな20代前半だからねぇ。来年は無理だとしても、あと3年後、5年後を考えると、イギリス、イタリア、スペインはみんなロートルになってる 笑) そうするとマイカだけだ、って、その頃には新たな強豪選手が出てくるでしょうけどね。

フィニョンはイノーを破って勝ったから84年のほうが重いんでしょうけどね。優勝の質を知りたければ2位の選手を見ろ!ってやつですね。ただ、条件はなんであれその時一番強かった選手ってことだろうし、突き詰めていけば、アンクティルもイノーもインドゥラインも、みんなメルクスがいない時代で良かったねって言えちゃうからなぁ。
2014.08.22 13:37
arturo
アンコウ様。
  さっさと返事しようかと思ったのですが、ここへ来て、ネットの方で問題が生じ、タイミングを逃したまま、今に至ってしまいました。(ちなみに問題は完全に完結していない。しかし、私事につき省略。メンドウ臭い方法で投稿可能状態。)
  本来、ここに投稿すべきじゃあない感じがしますが、時間経ち過ぎで探さないといけないのでこっちに投稿します。(さて内容なんだっけ!?)
  とにかくフランスの二人ですが、本人のコメントにもあるように大変なのはこれからでしょうなぁ、、、。ひょっとしたら、来年は、、、と行きたい所でしょうが、、、。皮肉にも、日本の、かの大御所フォトジャーナリストのサイトにも、彼らよりマイカの方が可能性がある、旨、書いていますが、、、(興味があった場合、直接アクセス、御確認下さい。)
  今回は敵失で、、、と言う事だとして、鬼が笑う話をあえてすると、来年は、ひょっとして、、、を実行する場合、対峙しないといけないのは、英国、ポーランド、イタリア、スペイン(こっちはそろそろ賞味期限切れになる、、、、!?)と多岐にわたる訳で、、、。でも仮にもしこれをやったら(彼らを全て倒し、表彰台に登ったら、)フランス、かなり盛り上がるでしょうね、、、。かつ万年フラストレーションのフランス人のパブリックが待っているのは、これでしょうね、、、。もう20年から見ていない、、、。反面倒す事が出来ず、例えば5位とかで終わると、、、、。ホームランか三振か!?。難易度を1番わかっているのは彼ら!?。
  同じj勝利でも83年の勝利と84年のそれとでは全く重みが違う、と良く聞きましたが、、、(勿論、フィ二ョンの話、、、)
  他にも何か書くべき話題があったような、、、、(笑)
2014.08.20 18:50
CYPRESS
「人間としての不正義」ね。
『12人の怒れる男』なんかもあるしねぇ。

アメリカの戦争は、広瀬隆によると「兵器の見本市」らしい。
湾岸戦争の時のレーザー誘導のミサイルやGPSでピンポイント攻撃の巡航ミサイルなんか、まさにその通りでしょう。
今は無人機だもんなぁ。

NHKスペシャルの「長崎原爆 知られざる衝撃波」によると、広島と長崎の原爆は攻撃だけでなく、衝撃波による都市破壊の実証試験の目的もあったそうなんだ(@_@)。
核爆弾が上空で爆発すると、地上を進む衝撃波と上空から押し進む衝撃波が合成され「マッハステム」と言う更に強力な衝撃波になり、とんでもない破壊力を生む。
米軍は熱線や放射線よりこの「マッハステム」を重視していたそうなんだ。
地上500mで爆発させるのが最も効果的だと理論上分かっていて、それを試した(@_@)。
1945年9月、米軍は広島は火災による被害が大き過ぎ調査出来ず、火災の被害が少なかった長崎で自分達の理論が正しかったか調査したとか。

おぞましいと思わない?
2014.08.19 23:27
アンコウ
ローゼンバーグの本は読んでないけど、アトミックソルジャーを扱ったドキュメンタリーは見たことがある。あれはどういう経緯で見たんだろう? キノコ雲に向かって行軍するアメリカ人兵士たちの映像は恐ろしいものだった。ただ、もっと最近だって、湾岸戦争帰りの元兵士たちも、米国国内で劣化ウラン弾による被爆を認めるように運動していたと思う。そんなドキュメンタリーも見たことがある。えげつないのは国を背負った権力(者はあえてつけない)だよ。別にアメリカに限ったことではないと思う。

先程「軍服を着た救済者たち」という、ユダヤ人や捕虜を虐殺から救ったドイツ国防軍兵士たちの本を読み終えたところで、結局、世の中の流れのなかで個人にできることなんてほとんどないけど、目の前の「人間としての不正義」を前にしたときに、どう行動するかって決断するのは個人なんだな、と思ったところ。そういう不正義を見逃せず、自分の命を賭してユダヤ人や捕虜を助け、死刑になったドイツ軍兵士なんていうのを掘り起こした本。ただねぇ、国とか組織とかを背負って、なおかつ力があると、個人としての行動をしなくて済むようになる。そうすると、「人間としての不正義」もなんの痛痒も感じずに見ていられるんだね。これはこのエントリーの「原発ホワイトアウト」に出てくる電力会社の幹部や官僚たちにも言えることなんだけどね。
2014.08.19 00:42
CYPRESS
廣瀬隆の「ジョン・ウェインはなぜ死んだか」は有名だけど、
ハワード・L・ローゼンバーグ著「アトミックソルジャー」はご存じ?
核兵器の影響を調べるために核爆発の近くで被爆させられた米軍兵士の記録。
米軍が自国兵士を被験者にした蛮行の記録。
大阪弁で言う「えげつない」国だね、アメリカは。

只今NHKでNHKスペシャル「長崎原爆 知られざる衝撃波」放送中。
2014.08.18 22:39

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アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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