
通販生活、我が家では20世紀からずっと定期購読してきました。これまでもバーミックスを始め、メディカル枕やガーゼの夏用の寝間着やら、抗菌まな板やら、掃除機やら、おそらく50品目ぐらい買ってるんじゃないでしょうか。さて、今季の号はDVDがおまけでついてきました。これは書店で買ってもついてくるのかな? で、ついてきたのはドイツの2006年の映画「みえない雲」でした。
以下、少しだけネタバレ気味です。
前から見たいと思いつつも、そして見るチャンスはあったにもかかわらず、見ないままで来ていたんですが、いやはや、ハリウッド映画じゃないからね。主人公だけはハッピーに終わるなんてことはないわけです。見た後の重さはたいへんなものでした。ラストはポップな音楽が流れるけど、そして主人公は恋人と一緒ににっこり笑うけど、とても希望が持てるラストではないわけで、なんとも正月早々に見る映画じゃなかったかもしれません。
ただ、映画だから本当にドイツで原発事故があったらどうするかはわかりませんけど、事故があるとすぐにサイレンが鳴り、ラジオからは避難勧告の放送が流れ、警察が拡声器で避難を呼びかける。翻って、現実のフクシマのときは、放送局でTV画像を見ながら、御用学者がだいじょうぶ、だいじょうぶ、と言い続けたわけです。後ろの画面でキノコ雲が上がったにもかかわらず、ああ、心配いりませんよ、と言っていた東大教授もいました。ほかにも、笑っていれば放射能はきません、なんてほざいた偉い学者先生もいましたっけ。
この映画では雲がポイントになります。原題も「雲」という題名です。映画では雲が迫ってくるので雨に注意しろとラジオで放送されます。フクシマの時、政府も学者も雨に濡れるな、という呼びかけをしたんでしょうか? ぼくは聞いた覚えがありません。この映画を見ると、あのときの政府にせよ学者にせよ、あるいはマスコミにせよ、対応がお粗末すぎたというのがよくわかります。
この映画では3年すると避難地域(立ち入り禁止地域)が解除になるけど、おそらくフクシマはそうはならないでしょう。この映画では家を失った人達はどうなったのかは、主人公以外はわかりませんが、フクシマは避難所生活を続けています。
おそらくドイツがフクシマの直後に脱原発を決めたのは、こういう映画が人々の間にある程度浸透していたから、なのかもしれません。日本でも、是非普通にTVで放映して欲しいところですが、まあ、絶対にやらないでしょう。そう考えただけでも、現代の日本という国のおかしさがわかります。
おまけ: 主人公の女の子、ウルリッヒをもっとかわいくしたような顔をしています。特に後半を見ると、たぶん納得する人も多いのではないでしょうか?
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