ちょくちょく上位で見かける名前だな、と思っていたら、ヘント・ヴェフェルヘムでアフリカ大陸出身の黒人種として初優勝したビニアム・ギルマイ。昔のイノーのインタビューで、しばらくすればアフリカ大陸出身者が自転車競技の上位を独占するような時代が来るかもしれないと言ってましたが。。。
ラポルトのアタックに対する反応も、最後のスプリントも勝負どころがバッチリでした。しかしまだ21歳。この先まだ活躍しそうです。というわけでアフリカ大陸出身の選手として一番最初に有名になったのが、表題のアブデル=カダール・ザーフという選手。1950年のツールでレース中にワインをがぶ飲みして倒れて有名になったんですね。
この人は当時まだフランス領だった北アフリカのアルジェリア出身で、イスラム教徒だったそうです。つまり、酒は飲まないんですね。それがこの年のツールはものすごく暑かったそうで、耐えられずに、沿道でよく冷えたワインのボトルを一気飲みして昏倒したと言われています。YouTube に記録映像があります。
映像でわかるように、ザーフは二人で逃げています。そうなんですね。ゴール前30キロ弱の地点では単独でリードして、ほぼこのまま逃げ切りが決まりそうだったようです。
もちろんリタイアですが、これでものすごく有名になっちゃったんですね。日射病と急性アルコール中毒でツールをリタイアした選手ってわけです。人気者になったザーフはあちこちのクリテリウムレースに呼ばれて大金を稼ぐとともに、酒のコマーシャルでポスターにまでなってしまいます。

この時のザーフのチームは北アフリカチーム【当時は国別対抗】で、6人のメンバーでしたが、ザーフ以外はフランスからの移民の末裔で白人種。その点でも珍しがられたのでしょう。ザーフは7年間のプロ生活で、ヨーロッパでのレースでの勝利はありませんでしたが、ツール・ド・フランスに4回出場して、ステージ5位というのが2回あります。このとき酔っ払わなければ、いわゆるアフリカ系初のツールのステージ優勝者として名前を残せたのでしょうがねぇ。というわけで、おそらくその栄誉を担うのはギルマイになりそうな予感が。。。
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