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1952年のツールを古雑誌で(3)

2021.02.16.14:34

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But et Club. Le Miroir des Sports の7月10日号です。表紙は強気の発言で人気者だったジャン・ロビック。戦後再開第1回目の47年のツールで最終日に逆転優勝した選手です。最終日に逆転というのはTT以外ではこのロビックだけ。

何しろ言いたい放題で、この次の年から3連覇する同郷のルイゾン・ボベをガキ扱いして「俺が面倒見てやらあ」と馬鹿にし、コッピもバルタリもちっとも怖くねえ、とホラ吹きまくり 笑) そのくせ走り方は顔を歪めて体を振りながらスピードを上げ下げさせるインターバル的な走り方だったようで、写真からもわかるように悲壮感あふれる魅力的な雰囲気を持っています。大変な人気者だったようです。

名称未設定
第12ステージはセストリエールからモナコへの山岳ステージ251キロ。ですが、表紙を開くと出てくるのがジノ・バルタリがファウスト・コッピにホイールを渡したという文字と写真。マイヨ・ジョーヌのコッピ(真ん中カスクの選手)がパンク。すると10年来のライバル(「良き」ライバルでは決してなかったわけですが)だった老バルタリ(右・背中を見せている)が止まって自分のホイールを差し出します。

このステージでは砂利道でコッピはチェーンを外したり(下左)、ゴール6キロ手前で再びパンクしてフィオレンツォ・マーニからホイールを受け取ったり(下右)。

このステージで優勝したのはオランダ人ヤン・ノルテン。この選手はこの年6月にプロ入りしたばかりで、まだプロのキャリア1ヶ月という選手でした。このオランダ人、この後も大注目を浴びる若手選手となります。ちなみにこのステージも1位は単独逃げきりで2位にほぼ1分半の差をつけてます。
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伴走車が時代を語りますね。

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13ステージはモナコからエクサン・プロヴァンスの平地ステージ214キロ。左の写真はモナコをバックに海岸沿いを走る集団。白黒ですが、なんとも華やかな感じです。右ページ上左はゆっくり走っていた集団の中でコッピが落車し、すかさずアシスト(ゼッケン31)が自分の自転車を差し出しているところです。自転車を直したらこのアシスト選手が乗って追いかけ、追いついたところで改めてコッピと自転車を交換したとあります。このステージの優勝はフランスのラウル・レミイという選手。3人のゴールスプリントだったようです。

14ステージはエクサン・プロヴァンスからモン・ヴァントゥを超えてアヴィニヨンへの178キロ。この号の表紙がロビックだったのはこのステージの勝者だからです。

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写真はヴァントゥへ向かう途中のようです。ピストバンクのような傾斜したコーナーの下方をいくのがロビックです。チェーンの様子からかなりの凸凹道のようですが、上も完全に砂利道ですね(写真をクリックすると大きくなるはずです)。

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こちらはコッピとバルタリを含む追走グループがヴァントゥを登るところです。結局ロビックが2位のバルタリたちに1分半以上の差をつけてゴール(下右)。

総合は相変わらずコッピが2位のスタン・オケルス(上の追走グループの真ん中小柄な選手)に25分以上の大差をつけています。(つづく)


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アンコウ

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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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