
マルクスもエンゲルスもまるで興味がなく、そもそも「共産党宣言」はアリバイづくり 笑)に学生時代に買ったけど読むはずもなく、共産党員の友人はいるけど、そいつとは政治の話などしたこともなく、なのに最近は左翼あらためパヨク扱いされるアンコウであります 笑)
この映画はなんで見たかというと、アウグスト・ディールという俳優がちょっと気になっていたからでした。と思い返してみると、この人「戦場のブラックボード」でもドイツからフランスへ亡命してきた共産党員の役でしたっけ 笑)
この俳優、「青い棘」という青春映画ではヘルムート・バーガーの再来と言われて、ちょっと気持ちの悪い美男俳優で売り出したんだと思うんですが、僕の印象にあるのは
「9日目 ヒトラーに捧げる祈り」という前にも拙ブログでも紹介した掘り出し物映画で、親衛隊のエリート将校で元々は聖職者になりたいと勉強していたという役柄。いかにも頭脳明晰で自信満々のエリート然とした雰囲気があって印象に残りました。ネットで調べたら「ヒトラーの偽札」でも出てますね。この映画は主演のカール・マルコヴィクスという俳優の雰囲気に圧倒されたという印象があって、ディールが出てたなんてまるで記憶にないです。
そんなディール、今回はカール・マルクスの役。しかも20代って無理だろ! と思ったら、思いっきりの蓬髪オールバックと顔じゅうのヒゲでなんとなくそんなものかと若く見えちゃう不思議 笑)
というわけで、プロイセン政府から目をつけられてドイツにいられなくなったジャーナリストのマルクスが妻とともにパリ、ロンドン、ブリュッセルで当時の共産主義者やアナーキスト達と出会い、反発しあい、ブルジョアの息子のエンゲルスと出会って互いに認め合う仲となって、互いの妻たちも一緒に「共産党宣言」を出版するまでを描いた話、というのが内容かな。だから原題は「若きマルクス」。
正直に言って映画としては19世紀中頃の雰囲気がよく出てるとは思うけど、なんかぐちゃぐちゃっていう印象。マルクスの生涯から色々引っ張ってきて盛り込んだと言う感じ。まあ、こちらがマルクスの生涯をまるで知らなかったというのもあるけど。画家のギュスターヴ・クールベの出てくるシーンなんか、どういう位置付けなんだろう??
共産党宣言を読んだことのある人なら最後のところで感動するかもしれないんだけど、何にも知らないからね。ハラハラドキドキするわけでもないし、びっくりするようなシーンもあまりないし、当時の様子がわかるといえばそうだけど、お話としては多少眠くなります 笑)
ところで、びっくりしたのが言語ですよ。ドイツにいるときにドイツ語で話しているのは当たり前けど、エンゲルスはイギリスの父(ドイツ人)と話すときは英語で話し、マルクス夫妻はパリへ逃げてきたら夫婦同士でフランス語で話してる。そういうものなのかな? フランスでフランス語で議論して、熱くなるとドイツ語が出てきたりして。エンゲルスは資本家の父と喧嘩になり、ドイツ語と英語をちゃんぽんで怒鳴りあう。いやぁ、勉強になりましたわ 笑)
今のような時代だからね。これだけ格差が拡大し、権力は金持ちを優遇して貧乏人を苦しめるような政策をどんどん推し進める。我が国だけのことじゃないんだけどさ。
だから、この映画の中でマルクスが言う「”利益”とは”搾取”のことだ」という言葉は、このままの社会が続くなら、いずれ大きな効力を発揮するようになるんじゃないか、と思ったりもするわけ。
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