「自転車競技人気、1日にしてならず。ロードレースの受難の道から栄光へ」というセミナーに参加してきました。
エロイカで有名なマルコ・ファヴァロさんが講師で、主にイタリアの話をメインにロードレースの栄枯盛衰を、かなり笑えるユーモアを交えて話していただきました。面白かったです。

「俺たちはみんな神さまだった」にも何度か出てくるイタリア移民。ベルギーではイタリアから出稼ぎの炭鉱労働者たちが大挙してバルタリを迎えたとか、スイスでのイタリア人移民に対する差別はひどいもので「犬とイタリア人は入場不可」という看板が出たというエピソードがあったけど、ファヴァロさんの話では、戦後のイタリアは「国策」として出稼ぎ労働者を様々な国に派遣したんだそうです。
つまり戦後、敗戦国として補償金を戦勝国に出さなければならなかったけど、そんな金はない、ということで外貨稼ぎに国民が派遣され、おかげでスパゲッティやピザが世界的な食べ物になったそうです。なるほどねぇ、と新鮮でした。
他にもムッソリーニの話。ファシスト党というのは今はやりのデマゴギーとポピュリズムを重視していたので、サッカーのように競技場に人が集まるところではファシスト党の宣伝がやりやすかったが、自転車レースのように長い距離では宣伝にならず、ムッソリーニは自転車競技が嫌いだったというのは痛快でした。38年バルタリが優勝した時もムッソリーニの対応は今ひとつだったとのことでした。
トトカルチョのおかげでサッカー人気が高まり、自転車の人気は衰え気味の1960年代、バイクでプロトンの中を走り回りながら、その場で選手達にインタビュー、写真にあるような質問をするという番組が始まって、これによって自転車の人気が保たれたそうです 笑)

セミナーの後の懇親会にも参加して、知り合いと談笑、最後は池袋へ出て二次会と相成り、すっかり午前様で帰ってきました 笑)

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