
本箱からこんなのが出てきました。自転車競技マガジンは1978年末から1990年までベースボール・マガジン社から出ていた月刊誌です。
この写真の3人がわかるとかなりなもんです 笑) 前の二人は割と簡単ですが、マイヨオロの選手はかなりコアかな。
この頃のブエルタは4月終わりから5月初めにかけて行われていたんですね。レース展開を見てみましょう。
最初の方では若いミゲル・インドゥラインが総合トップになりますが、第6ステージのコバドンガの頂上ゴールでペドロ・デルガドが優勝して総合トップになります。しかし次のステージでロバート・ミラーがアタック、デルガドは4分近く遅れて、ペロ・ルイス=カベスタニが総合トップ。2位にミラーが6秒遅れで追う展開。
第10ステージのミラーのアタックで総合トップはミラー。ルイス=カベスタニに30秒近くのリードを取ります。このまま最後から二つ目の第18ステージ。ここまでの総合順位は
1. ロバート・ミラー(プジョー、英)
2. フランシスコ・ロドリゲス(ゾル、コロンビア) 10秒
3. ペロ・ルイス=カベスタニ(MG・オルベア、スペイン) 1分15秒
で、デルガドは6分13秒遅れ。
そして最後から二つ目の第18ステージ。ロバート・ミラーが10秒差を守れるかというところだったんですが、3つある山の2つ目の下りでデルガドがケルメのホセ・レシオと二人でアタックして逃げます。このステージYouTube にありますね。さすがに画像はひどいものですが 笑)
ここからが、この時代のジロやブエルタでよくあったナショナリズムむき出しのレース展開になります 笑)
トップのミラーは、2位と3位をマークして、6分以上遅れているデルガドを追うことはしません。差はどんどん開いて、残り40キロで3分差。そろそろ追いかけないとやばいというのに、2位のロドリゲスは監督の指示で追走せず、ルイス=カベスタニはデルガドと同じオルベアチームなので追うはずはなく、総合5位のライムント・ディーツェンを要するテカも追走を拒否。
見事なチームを超えたスペイン人連合 笑)の前に、フランスのチームプジョーに属す英国人のミラーはなすすべなく、ここに大逆転がなったのでした。ちなみにロドリゲスのチームゾルも、テカもスペイン国籍のチームです。ミラーとしてはプジョーのアシストが序盤で遅れてしまったのが致命傷になりました。
というわけで、最初の競マガの表紙の3人はデルガドとミラーとルイス=カベスタニでした。
デルガドは一昨年来日して、サイン本をゲットしたことは書きました。 ミラーは一時期性転換して女性になったという噂が流れ、ネットには現在のミラーというおばちゃんの写真までアップされたことがありましたが、どうやらガセだったようですね。ただ、現役時代からかなりの変人だったと言われていました。
ルイス=カベスタニはこの時22歳、長身細身の、自転車に乗っている姿が格好いい選手でした。

この写真は86年のブエルタ(競技マガジンから)のTTです。この写真の感じは、下りのコーナーを走っている時には、よく思い浮かべたものでした 笑) 将来必ずブエルタに勝つと言われたのですが、結局勝てませんでした。

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