ピョンチャンオリンピック、ロシアの選手たちはロシア国の名前で参加できなくなった。IOCが言うように国家ぐるみでドーピングをしていたのか、それともロシアが言うように政治的な思惑があるのか、そんなことは僕にわかるはずがない。ロシア国籍の選手たちには個人で参加するという可能性が残されているそうだが、優勝しても国旗は上がらず、国歌もないそうだ。いっその事、すべての国もそうすればいいと思う。
しかし、ロシアの国会議員たちはそれを屈辱と表現し、全面ボイコットを主張しているし、プーチンも国を代表しない形での参加を「侮辱」という言葉で表現したそうだ。要するにスポーツを国威発揚の道具にしたいと公言しているようなものだ。スポーツを権力者たちが言うところの「愛国心」の涵養に利用したいということだ。そして、彼ら権力者が言う「愛国心」というのは、自分たち権力者を敬えということと直結している。自分たち権力者が行うことに文句をつけないこと、それが彼らが言う「愛国心」というやつだ。それは日本も同じだろう。愛国心を強要したがる政治家たち、権力者たちは自分が国を体現していると思い込み、自分たちを敬えという本音を隠しつつ、国を愛せと言っている。
先日も「安倍首相は僕らのお父さんのような存在なのだから敬うのは当たり前だ」というネトウヨによるツィートが拡散されていたそうだ。僕は読んでないが。まあ、まともな右翼なら天皇陛下を差し置いて一介の政治家風情が国父になるわけないだろ!と激怒するはずだけどね。
それはともかくとして、僕が見たものとしては、先日FBのグループにこんな文言が貼られていた。
「反日リベラルやめたら? 日本のことみんな好きだよ!」
この文言を貼った人は、彼が言うところの「反日リベラル」は日本を嫌っていると思っているわけだ。馬鹿だなぁ、と、本当にそう思う。共産党員だってきっと日本が好きだよ。僕もきっとこの人からは「反日リベラル」というレッテルを貼られるだろうけど、現在の平和憲法がある日本が好きだ。当たり前のことだ。そういう意味で言えば、この人だけでなく安部らは現在の平和憲法がある日本を憎んでいるのではないか、と言いたくなる。
愛国心というのはおかしなもので、昔、ソ連時代にソ連からアメリカへ亡命した科学者が、アメリカのCIAなんかよりソ連のKGBの方がはるかに優秀な組織だと胸を張って言ったそうだ。
拙ブログでは何度も書いたことだけど、ナチスの時代に、それに反対する
ビラを撒いて処刑されたクヴァンゲル夫妻(史実ではハンペル夫妻)や白バラのショル兄妹のような人たち、あるいはヒトラーを暗殺しようとした
トレスコウ将軍や
ゲオルク・エルザー、
ワルキューレ作戦の軍人たちがドイツを愛していなかったわけがない。逆だろう、ドイツを愛していたからこそ、命をかけて、ナチスに反旗を翻したわけだ。平和な時代になり、現在のドイツで彼らを愛国者ではなかったなどと言うドイツ人はいないだろう。
日本を「恒久の平和を念願し(。。。)平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して(。。。)平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占め」る国にしたいと思えば思うほど、僕は先の人の言う「反日リベラル」にならざるをえないのである。
オリンピックに出られないロシアから、話はやっぱりいつものところへ行き着いた 苦笑)

にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト