1930年代始め、ソ連ではウクライナ、ベラルーシなどの地域で、スターリンによる意図的な飢餓作戦により、500万人以上の餓死者が出た。飢餓の直接的な原因は農業の集団化だったが、餓死を引き起こしたのはスターリン政府による政策だった。多くの農民が、他国、特にナチスドイツがソ連を侵略して、自分たちをこの苦しみから解放してくれないものか、と願ったという。
1941年6月、ナチスドイツがなんの前触れもなくソ連に攻め込み、ウクライナやベラルーシに侵攻した。そしてその後4年間で、スターリンが殺させた以上の人々を殺した。1933年から45年までの間で、ポーランド、ウクライナ、ベラルーシなどの地域で、第二次大戦で死んだ人の約半数の数の人間が死んだそうである。その数は約1400万人。(第二次大戦で死んだ日本人の総数は300万前後)しかもこの1400万の数の中には戦死した兵士の数は含まれていない。
以上の話はティモシー・スナイダーの「ブラックアース」と「ブラッドランド」に基づく。この間、この地域に住んでいた人たちはどうすればよかったのだろう?
さて、スターリンとヒトラー、どちらがいいだろうか? 歴史の話ではない、ちょっと過激な比喩かもしれないが、今の日本の話である。
ちなみに、僕は言うまでもなく、どっちも嫌である。

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