2ヶ月ほど前にTVでやったのを録画しておいて、昨夜みました。いい映画ってこういうやつをいうんだなぁと、しみじみ思いました。
主人公は、身寄りもなく孤独死した人たちの連絡先を調べたり、遺品を整理したりする民生課の公務員。死んだ人たちを「数」にせず、一人一人の生きた証を求めて、関係者を訪ねたり、葬儀にただ一人参列したりして、書類を作っていく。一方、若い上司は効率化の名の下に、ようするにもっと手抜きをしろと言って、主人公に解雇通告する。
最後の仕事として主人公は、孤独死した、あまりまともな人生だったとは思えない男の娘を探し、葬儀に参列するよう説得し、上等な墓石を準備し、挙句に自分のための墓地を譲ってしまう。そう、この主人公自身が、そもそも孤独な身寄りのない人間で、それは何度か繰り返される寂しい食事のシーンでもわかる。
最後に娘と葬儀の後にお茶する約束をして、そこでそれまで無表情だった彼が少し笑う。これからこの娘と幸せになれるのかな、と思っていると。。。
もう、最後は、え〜っ?!! ひっど〜い!! と思っていると、その最後の最後に奇跡が!
最後の30秒で一気に涙が止まらなくなりましたね。夜中に一人で見てたんだけど、声あげて泣きそうになりました 苦笑) まあ、作り手が見てるものを泣かそうとしているのが露骨にわかる映画って、結構あるわけですけど、この映画は、そういう作り手の「あざとさ」をあまり感じさせません。
主演のエディ・マーサンという俳優が、かなり癖のある顔立ちで、普通あまり好きになれそうにない顔してるんだけど 笑)、それが最後は本当に素敵な顔に思えてきます。同じ街角を同じように歩くシーンがなんども繰り返され、彼の人生が寂しい単調なものであることが暗示され、その顔もず〜っと表情が暗くて無表情なのに、最後の方で笑うんですよね。そして。。。
絶対にオススメです。

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