ここまで嘘が多かった首相って記憶にない。ここまで恥の意識の薄い人間もめずらしい。ついこの前憲法学者の9割が違憲と言ったのに無視した安倍が、憲法改正のために憲法学者の7割を口実にするという禍々しさ。しかもこの7割は嘘っぱちである。新聞によると、聞いた人間の6割弱しか解答がない中で63%の学者が違憲と解答したんだそうだ。おそらくこの解答をした憲法学者の中にもいろんな条件付きで違憲と解答した人がいたと思う。
しかし、自分の都合の良いように、自分のしたいことをするために、情報をねじ曲げて語る首相は記憶にない。ふつうの公人なら恥ずかしくてそんなことできないだろう。今回の憲法学者云々もそうだ。ついこの前だよ、9割が違憲と言ったのは。
以前紹介したナゴルスキーの「ヒトラーランド」の中のヒトラー評の文言を思い出す。
「アドルフ・ヒトラーは、自己矛盾を起こしているときでさえ、本人はいたって誠実なつもりでいたのだ。なぜなら彼はひたすら生真面目な人間であり、ただたんに、言動に一貫性をもたせる必要を感じていないだけだからだ。より知的なタイプの人間であれば、そんな状態は耐えられないだろう。」
同時に、憲法の条文が一条ごとに個別に考えるのではなく、さまざまな条文が補完し合っているという
木村草太の意見をもっとみんなが知るべきだろう。
一つの条文の字面だけを取り上げてバカッ正直に違憲かどうかというのは、物事を単純化したいだけなのだ。ついさっき「華氏451」についてのエントリーでも書いたけど、今の社会はあるテーマについて○か×を付けてそれでおしまいにしたがる。おしまいにして安心してしまう。それ以上考えなければ存在しないとでも思っているんだろうか? 自分のことを棚に上げて偉そうに言わせてもらうけど、人々は物事を疑う労を厭うようになっていると思う。
だって、そうでなければこんな安倍の図々しい物言いに対して反発を感じないはずがないではないか!

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