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鴨居玲はすごい!

2015.06.26.22:25

今日は東京駅のステーションギャラリーへ行ってきました。ここは15年ぐらい昔でしょうか、ハインリヒ・フォーゲラーという19世紀末の北ドイツの画家の展覧会を見に行ったことがありました。ここへ来たのは、おそらくそれ以来ですね。今回、知人に勧められて、7月20日までというので出かけてみました。

凄かったです。人間が赤黒いんですよ。人物が塊(かたまり)として黒々と描かれるのはともかく、描かれている老人や老婆のおでこと鼻だけが見分けがつくだけのような絵がものすごい迫力でした。スペインにいたと言うこともあるのか、ゴヤのサチュルヌスなどのいわゆる「黒い絵」群のような黒々した感じで、老婆や傷痍軍人だけでなく、酔っぱらって踊っている老人でさえも、なんとも痛々しい絵ばかり。特に晩年の一連の自画像はなんとも痛ましい。みんな口を半開きにして惚けたような悲しい顔をしています。確かに主題的にはわかりやすすぎてつまらないとも言えるんですけど。だけど、他の絵と違ってバックを真っ赤にした「出を待つ」と題された道化師の絵などは、死の世界という舞台への出を待つ道化師の姿をした自画像なんだろうなぁ。

人物像が暗いもの以外でも、なんか肌の色が死人の色とでもいうのか、どうしようもなく暗く重たく、鴨居玲はすでに30年も前に亡くなっているにもかかわらず、現代の雰囲気にヘンにピッタリとはまっている気がしました。



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プロフィール

アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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