昨日の続きです。うわさのアワーレコードについても話してます。
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重要な世界戦のTTで、あなたはブラッドリー・ウィギンズに敗れてしまいました。彼は山岳用の「キログラム当たりのワット(パワーウェイトレシオのこと?)」を重視していました。あなたは体重を減らすことを考えないのでしょうか?
マルティン:何とも言えない。しかし、あと2,3キロ減らしたら、とてもうまく山岳をこなせたことは、確認済みだ。その点で、体重の問題はわたしにとってまた重要性を持っているが、しかし、それはTTのためというよりは小さなステージレースの総合のためだ。むろんツールのためではない。ただ、境界線がどのぐらいかはやってみなければならない。つまり、どのぐらい体重を減らせば意味があるのか、どれぐらいから、パフォーマンスが落ちるのか。これは調べてみる価値がある。しかし、食事を減らしてパワーレベルが下がってしまっては元も子もない。これは非常に微妙なテーマだ。慎重に試行錯誤しながらやらなくてはならない。自分にとって快適なままで、どこまで落とせるかだ。体重を減らすというのは、いつだってあまり楽しい話題じゃない。きっと心理的なファクターも関係してくるだろう。
いま、小さなステージレースのことをお話になりました。たとえばツール・ド・スイスなどはツールの準備として計画に合うのではないでしょうか?
マルティン:ツール直前1,2カ月のステージレースに勝つことを目標にすべきかどうか、これは少し否定的に見ざるを得ない。しかし春のステージレースは大きな目標にはなる。むろんわたしのレースプログラムについて今話すことはできないが、これに関しては、きっと春の小さなステージレースは重視することになるだろう。
ユトレヒトのマイヨ・ジョーヌについで、来シーズン二つ目の重要な目標はリッチモンドでのマイヨ・アルカンシェルだと思います。ここのTTコースは既に検討済みですか?
マルティン:このコースはすでに1年前に発表になったときに検討した。いくらかのアップダウンはあるが、とてもハードだというわけではない。わたしには合っている。アメリカのレースはいつでも好きだ。きっと素晴らしい世界選手権になるだろう。今年のポンフェラーダは観客の点で物足りなかったが、アメリカなら、熱狂的なファンが集まるだろう。楽しみだ。
ポンフェラーダでウィギンズに敗れた後はかなり失望したようでした。今、一月半過ぎてどうでしょうか?
マルティン:失望はしたけど、比較的すぐに回復した。来年のマイヨ・アルカンシェルを取り返すための闘争心とモチベーションが失望を吹き飛ばしてしまった。今年なぜ負けたかは理由が分かっている。対策も練ったし、ミスを分析し、来年はそれを生かすつもりだ。もしわたしが調子がトップにあって、作戦もうまくいき、それなのに20秒も負けたのだったら、さぞかし落ち込んだことだろう。そうだったら、ぶちのめされたことだろう。だが、分析はできた。ミスを駆除し、来年はベストのトニー・マルティンをお見せしたいと燃えているところだ。
ミスとは、やはりレースに出すぎたということでしょうか?
マルティン:そうだ。そういって良いだろう。わたしはツールで頑張った後、ブエルタでも張り切りすぎた。そこでもハードに走りすぎたのだ。疲れてしまって、いくらか計算違いをしてしまった。休む勇気があれば良かったのだが。しかし、わたしは学んだ。オリンピックのことを考えれば気は楽だ。オリンピックの負けは取り戻すチャンスはしばらくない。
世界戦TTでのウィギンズに対するリベンジのチャンスはおそらくありそうにないですね。彼はもうこの種目に出場しないでしょう。しかし、トラックで対戦するチャンスはまだあるかもしれません。つまり、アワーレコードをめぐる闘いです。この話題はあなたにとっての重要性はどのぐらいあるのでしょう?
マルティン:計画には載っている。これがロードでの目標を邪魔しない範囲で、どのぐらい実現性があるかを12月にチームと話し合うつもりだ。ロードに影響しない時期と、このためのさまざまな準備のことを考えなくてはならない。周りの人々、とくにチームのサポートのこともある。それゆえに、来年がベストだということになるのではないか。
それではあなたの願いでは、これは2015年に行われるということですか?
マルティン:時間さえ都合が付けば、わたしはやる気はある。しかし確定ではない。
ウィギンズはルーベを走ると言っています。その後はトラックを専門にするようです。【アワーレコードに関しては】彼がかなり有利だと思いますが、どうでしょう?
マルティン:最初から彼の方がずっと有利だ。経験値が違う。彼は元々トラックの選手だったのだから、経験ではかなわない。わたしは運が良ければこの点で伸びしろがあるかもしれないが、しかし、かなり時間を費やして【トラックでの走り方に】適合させなければならないだろう。もしかしたら、記録を出すためには、手探り状態なのだから、数回チャレンジをしなければならないかもしれない。しかし、チャレンジしてみたい。そして、トラックでのトレーニングを何度かしてから、実際に挑戦するかどうかを決めたい。
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