数日前にNHKの海外のドキュメンタリーシリーズで2回に分けてやっていたフランスのドキュメンタリー番組「ヒトラー 権力掌握への道」は、カラーに着色していて、すごい見応えがありました。白黒で見たことのある映像もカラーになると一気にイメージが変わります。
ナチス対共産党の流血の対決のなかで、ナチスが巧妙に右派を取り込み、政権を取ると、一気に共産党の議員たちを逮捕して強制収容所に送り、その後、ワンテンポ遅らせて、社会民主党の議員たちも議員資格を剥奪して一党独裁。すごいね。今、記録映像としてみると、よくもまあ、こんなことが許されたものだと思うけどね。だけど、熱狂的な人たちのハイル・ヒトラーの挙手に目を奪われて、ドイツ全体がヒトラー万歳の一色だったかのような印象があるけど、実はそうではなかった。このドキュメンタリーでも語られていたように、多くのドイツ人が無関心だったわけ。
ある意味で、ヒトラーを止めるチャンスはたくさんあったんだと思う。だけど、多くの人が、自分の生活に直接関係がなければどうでもよかったんだろうね。そして戦争が始まった。
ナチスが共産主義者たちを連行したとき
わたしは黙っていた
だってわたしは共産主義者ではなかったから
やつらが社会民主主義者たちを投獄したとき
わたしは黙っていた
だってわたしは社会民主主義者ではなかったから
やつらが労働組合員たちを連行したとき
わたしは黙っていた
だってわたしは労働組合員ではなかったから
奴らがわたしを連行したとき
抗議してくれる人は
もうだれもいなかった (ニーメラー牧師の詩、アンコウ訳)

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