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吉村萬壱「ボラード病」

2014.08.19.21:49


ボラード病ボラード病
(2014/06/11)
吉村 萬壱

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うーむ、こればっかりはネタバレしちゃうわけにはいかない。ストーリーはおろかテーマも言えない。

主人公は小学校5年の女の子。なんの予備知識もなしで読むと、ちょうどまんなかあたりから、少しずつ状況がわかってきて、ああ、こういう話か、と納得する。だから、是非予備知識なしで読んで欲しいところ。だからアマゾンレビュは要注意ね。結構ネタバレしてます 笑) かくいう僕も新聞の文芸欄だったかで題名だけ見ただけで、まったく予備知識なしで読みました。で、読み始めたらやめられなくなった。

表題のボラードって言うのは、桟橋にある、船の係留ロープを固定するための頑丈な鉄の棒のことらしい。みんなで一緒に波に揺れてなくちゃいけない。頑丈に動かないのは病気なんだ。

ちょっとカフカ的というかSF的というか。。。ただメッセージ性はものすごく強い、というか、そのままだね。でもね、今の日本という国は本当にカフカの世界みたいだし、一昔前のSFの悲観的な未来像がそのまま現実になっちゃってるからね。こんなブログを書いている僕もきっとボラード病だな。

前回書いた「原発ホワイトアウト」と比べて、小説っていうのはやっぱりこういうものだよね、こうじゃなくちゃ小説じゃないよね、と言いたいところだ。是非読んでみて下さい。



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プロフィール

アンコウ

アンコウ
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あんけ・たつや。欧州ロードレースに興味を持ってすでに30年以上。主にドイツ人選手を応援。特に青田刈りにいそしむ。歳にも関わらず、あらゆる点ですごいミーハー。そのほか好きなものは、読書、音楽はバッハと友川カズキ、北方ルネサンス絵画、映画、阪神タイガース(村山、江夏以来ですが、強すぎないこと希望、弱すぎはもっと困るが)。北欧の社会民主主義に対する憧れ強し。家族構成は連れ合いと娘三人。

* 時々コメントが迷惑コメントとしてゴミ箱に入れられることがあるようです。承認待ちが表示されない場合は、ご面倒でも書き直しをお願いします。2017年8月3日記す(22年3月2日更新)

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