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パリのシャンゼリゼでは、クリストフの奴とのスプリントでかろうじて勝てたけどな、今日は奴にやられちまったぜ。負けを認めるぜ。奴の立場から見ればリベンジってことだな。あのノルウェー人にとっちゃあ、故郷に錦を飾りてえだろうからな、入れ込み方も違うぜ。しょうがねえや。故郷で勝つってえのは、特別だからな。
俺としては、最後の1キロはペースがちょっと速すぎで、力をかなり使い切っちまったぜ。それ以外にも、向かい風だったから、ちょっと長めに集団の中に居座りすぎたんだ。それが間違いの元だったぜ。クリストフの奴ぁ後ろからものすげえスピードでふかしやがって、もうどうしようもなかったぜ。チームを非難するつもりはねえよ。みんなすげえアシストをしてくれて、おれをパーフェクトなポジションへ連れて行ってくれたぜ。
いまは眠れるのが嬉しいぜ。今日はなにしろ長かったからな。5時間半も自転車に乗ってたんだぜ。しかもよお、ひでえ向かい風で、レース通過予定表に書いてある平均時速の一番遅いのよりも、もっと遅いスピードだったぜ。だからって、楽だったわけじゃあねえよ。
俺のツール後の調子には満足してるぜ。昨日も足の調子は良かったんだぜ。昨日は下りでちぎれちまったんだ。時速100キロでトンネルに飛び込んだときにな。ちょっと嫌な感じがして、前と距離を置いたんだ。なにしろ典型的な自動車用トンネルで、自動車ならライトを必ずつけるような暗いトンネルだったんだぜ。こんなトンネルに大集団で、しかもウェットな路面で突っ込んでいくのなんて、なんか尋常じゃねえって思ってよ。そしたら切れちまったぜ。
まあ、ともかくノルウェーはおれにとっちゃあ新たな体験だぜ。風景がすげえよ。他の国だったら道端には羊や牛が見えてるもんだけどよ、ここじゃあ代わりにトナカイが見えてるんだぜ。
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というわけで、第二ステージ、キッテルは4位でした。
しかし、クリストフ、ツール以後、三強に割ってはいるような強さを見せていますね。なんとなく、印象としてはデーゲンコルプやブーアンニクラスの、キッテル、グライペル、カヴェンディッシュにはまず勝てないスプリンターだと思っていましたが、グライペルがやや脱落気味で、それに変わって入ってきたという感じです。

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